- Qヒトナーは面白い漫画でしたか?
- A
発売から1日で10回は読み返しました。隅々まで観察するように読んでしまうくらいには面白い漫画でした。即時に人間を受け入れるのではなく、監査する段階を踏んでいるのが斬新かつ魅力的に描かれています。濃厚な読書体験を求めているあなたに超おすすめします!
『ヒトナー第1巻』のあらすじ

- 出版社/連載
- ジャンル
- コミックス発売日
ヒトナーは集英社が運営しているWebマンガサイト/アプリ『少年ジャンプ+』で連載中です。
ヒトナーはSF漫画です。獣人キャラや生き物系の漫画が好きなあなたにはもちろん、王道の異世界ファンタジーが好きなあなたとも相性が良いと思います。
ヒトナー第1巻は2026年9月4日に発売されました。
☞最新第2巻は2027年1月以降に発売予定です。
『ヒトナー』はどういう漫画なのか?

①未知の生物に対する畏怖と好奇心に揺れる白熱する議論
読み終わった瞬間には真顔になっていました。
タイトルになっているヒトナーは『ようこそジャパリパークへ』や『ウマ娘』など、生き物を擬人化した獣人キャラを好む『ケモナー』をもじったもので、てっきり私は第1巻の表紙に描かれているトネリコ報道官とラブコメチックにたわむれるほのぼの系漫画になるのかと思っていました。
いや実際、そういう描写が良くも悪くもガス抜きになっている側面はあるんですけど、ヒトナーのなにがすごいって、架空の生き物だと思っていた人間という未知の存在に対して、警戒心を向けるべきか、好奇心を受け入れるかの白熱した議論がしっかり描かれているんですよね。
主人公のヒトシを排除しようと躍起になっているラオン長官という保守的なキャラがいるんですけど、彼がめちゃくちゃいいヒール役なんです。態度は悪いし、臆病者ではある。それでも善意の裏に侵略する意図がないと言い切れるかって当然の視点を持っている政治家としては有能すぎて、嫌いになれません。
言葉が通じようとむしろそれが毒となりえる!!
ヒトナー第1巻107p
物も情報も何も受け取ることなく即刻ヒトをこの星から退去させるべきだ!!
私たち人類に置き換えると、例えば目の前に超友好的な宇宙人が現れたとして、未知の技術を与えてくれたとして、心から受け入れることが出来ますかって話。もっと身近な問題に例えるなら不法移民でもいいですけど、ヒトシの人格がどうのこうのではなくて、安易に前例をつくる危険性をひしひしと感じます。
ヒトシの手技の前に陥落したトネリコ報道官だって、人間の第一印象は体毛が薄くて粘膜のような肌と、まるでハダカデバネズミやウーパールーパーと同列に語っていますし、言語を学び始めたヒトシの圧倒的な知能に対して恐怖心すら抱いています。
結果的にトネリコ報道官の『何が悪いんじゃヒトナーでッ』という感動のブチギレスピーチによって、ヒトシは殺処分を免れ、地球からの外交官として受け入れられるんですけど、雑多な異世界転生作品であれば、街の領主的なお偉いさんが特例で認めるところを『入国審査段階』があることに感嘆しました。
②.ケモ視点であらためて人間という生物を知る
ヒトナー1巻第2話では、プールで泳いで人間の身体能力をみせつけたヒトシが、ケモの常在菌×塩素剤のダブルパンチにやられて目が腫れてしまい、トネリコ報道官が料理を振舞おうとする描写があるんですけど、そこで語られる人間の雑食性の話がとても印象的でした。
私たちは動物を飼育する際に、何を与えていけないかを必ず学びます。有名どころで言えば犬猫にネギやチョコレート、ぶどうなどは絶対にダメっていいますよね。逆に言えば、アレルギーや好き嫌いなどの個体差はあれども、なんでも食べる人間の雑食性を『対毒性』と評価していて、これは目から鱗でした。
塩分(太るけど)カプサイシン(腹下すけど)アルコール(ブレーキが壊れるけど)カフェイン(眠れなくなるけど)を摂取しても耐えれるって、たしかにケモ視点毒を摂取しているのと変わりませんし、そこまでして食べるのかって不思議ですよね。
そう聞くと人間ってすでに、エイリアンやアンドロイドみたいですよね。私たちは例えば『テラフォーマーズ』や『ヒロアカ』みたいに、動物の能力をオマージュした姿に憧れますけど、ケモが人間の能力を手に入れるとすれば、やはり手足の器用さになるんですかね?
③.まるで地球のようなケモ文明の謎と違和感
肝心の……「なぜ複数種の獣が一斉に直立したのか」という最大の謎が未だ手つかずのまま残っている。
ヒトナー第1巻72p
ヒトナーの何がいいって、こういう歴史や謎要素をちゃんと作り込んでる部分なんですよね。この世界ではヒトは架空の生き物で、創作物におけるマイナーキャラらしい。その割にはスーツや礼服があって、カメラや蒸気機関車があって、コンクリートの建築様式で、ナーロッパよりも現代に近い文明があります。
ヒトシは地球が滅亡しているだけの時間をかけて広大な宇宙を探索していたらしく、その割には月の見え方が地球と同じすぎて、本当に別の惑星なのかと疑っちゃいます。世の中には1回読めば十分な漫画が多いなかで、私はすでに10回以上隅々まで観察するようにヒトナーを読み漁りました。
ここまで短期間で何回も読み返したのはいつぶりだろうってくらい、ヒトナーは濃厚な読書体験で魅力してくれました。ケモナーなあなたはもちろん、SF漫画が好きなあなたに超おすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてはいかがでしょうか!!
『ヒトナー』の作者紹介

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