- Qエニグマティカは面白い漫画でしたか?
- A
私が今まで読んだなかでもトップクラスに難しい漫画です。内容が内容なので、一般人の私は置いてけぼりをくらいました。それでも追いかけたいと思わせる鬼気迫る表情と緊張感は格別で、雰囲気だけで楽しませてくれるアーティスティックな漫画でした。
『エニグマティカ』の内容と読んだ感想

point①.フィクションとは思えないほどガチすぎる構成
この漫画は読んでいて、脳内に音が聞こえてきます。
生死を決める一瞬を切り取る表現力。
想像通り、内容はすごく難しい漫画なんですけど、それでも読み続けたいと思わせる迫力があります。
さて、今回紹介するエニグマティカはいわゆる歴史サスペンスや戦争漫画というジャンルに分類されるわけなんですけども、先述しておくと、本作の主人公・坂口一記は実在しません。この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには関係ありませんと第1巻の冒頭に記載があります。
ただ、エニグマと呼ばれる暗号機は実在しています。第二次世界大戦でドイツ軍が使用した暗号機。多くの国が解読を試み、1932年にポーランドが暗号解読に成功したとかなんとか。その謎に挑戦した者たちがいるのは事実で、そこにフィクションを織り交ぜた物語がエニグマティカなのです。
私自身、そんな歴史が好きとか興味あるとかじゃないんですけど、エニグマティカの何に惹かれたって総合監修・暗号監修・軍事監修で三人もいるんですよ。原作・漫画・キャラクター原案で三人の並びはよくみるけど、監修だけで三人は初めてみたかもしれません。それだけガチってことですよね。
換字暗号とはすべての文字を一定の法則で置き換える形式、カエサルが使った三文字ずらしのシーザー暗号が有名です。
エニグマティカ第1巻27p
で、実際読んでみれば、ちゃんとわかりません。説明されたところで右から左に流れていきます。でもそれでいいと思います。最終的に暗号解読に人生を懸ける物語なのに、一般人にわかりやすい内容だとしたら、それはそれでリアリティに欠ける別の問題ですよね。だからこれでいいのです。
point②.坂口一記という架空の主人公の魅力
エニグマ解読の一端をたしかに成し、歴史の影に消えた男。
エニグマティカ第1巻83p
暗号解読官・坂口一記の抒情譚である。
先述したように、エニグマティカの何がスゴイって、フィクションって言われても主人公・坂口一記は、本当に実在したんじゃないかと思わせるほど濃密な人生が描かれています。
青森生まれの少年はなぜ英国の諜報員になったのか?
彼暗号を解いてしまったせいで国が消えたってどういうこと?
日本に帰るという目標は達成できるのか?
戦時中という時代背景を考えれば当然ではあるんですけど、第1巻にして彼が歩んできた人生がいかに過酷で、そしてまだその道中であると、さらにはハッピーエンドで終われるかすら怪しい物々しい雰囲気でストーリーが進行していきます。
私は息苦しい物語ってけっこう苦手なんですけど、かつての友人や上司の裏切りや死を踏みしめて苦々しい表情で覚悟を決める坂口一記の、生にしがみつく泥臭さに魅了されてしまいました。
point③.まるでアニメ映画を読んでいる感覚になる表現力
漫画を読んでいて絵の上手い・下手なんて結局は個人の感性でしかないんですけど、エニグマティカはチェンソーマンやブルーピリオドみたいに魅せ方が圧倒的に上手くて、足音や雨音、銃声が脳裏に響いてくるレベルで表現力に圧倒されました。
とくに第1巻163pから174pまでの一連の流れは、ホラー映像だったら腰を抜かすレベルでビックリする美しい騙し討ちが描かれているので、ご自身の目で確かめてくださいね。
以上、エニグマティカの紹介でした!
『エニグマティカ』と相性が良い漫画読者は?

『エニグマティカ』に関するよくあるQ&Aまとめ



