賞味期限を切らすってとんでもない贅沢で罪深い行いだなって、最近強く思います。
冷蔵庫という文明の利器がある現代だからこそルーズになるというか、いつでも新鮮なものが食べられて、空腹しないって、とても幸せなことですよね。
さて、今回紹介する騎士王の食卓は、最近の異世界漫画でよく使われがちな中世ヨーロッパ風の街並みではなくて、中世ヨーロッパそのものを舞台に描かれるグルメファンタジー漫画です。
美味しそうな料理を優先しているわけではなく、その当時の材料や調理法をベースに物語を構築しているとのことで、生活感を強く感じられる魅力的な漫画でした。
騎士王の食卓のあらすじ
【ネタバレ注意】騎士王の食卓を読んだ感想
著者・ゆづか正成が描いた漫画
中世ヨーロッパを舞台にした歴史ファンタジー漫画
異世界転生漫画とか読んでいると、中世ヨーロッパという単語はよく目にしますけど、わざわざ説明しなくても世界観を共有できる、なんとも便利な言葉ですよね。
映画とかゲームでめっちゃ美化されたイメージが頭の中にはありますけど、考えてみれば当然、現代人が転生しようものなら、耐えれないレベルの生活様式らしいですから。
Youtubeで一度でも歴史動画みちゃうと、ねぇ。
綺麗な街並みとか幻想なんだろうな。
この美人も匂いキツいんだろうな。
そもそも生きるのがしんどいんだろうな……。
とか、余計なこと考えるようになっちゃいました。
騎士王の食卓がガチガチの歴史漫画かと聞かれたら否。
あくまで、中世ヨーロッパの生活様式を参考に物語を構成しているグルメファンタジー漫画なんです。
こういう作品は異世界漫画か、ガチの歴史漫画かの二極化されがちだったので、その中間に位置する騎士王の食卓は読んでいてめっちゃテンションあがりましたよ。
中途半端と捉えるか、良いとこ取りと認識するかはあなた次第ですけどね。
注釈や説明など文字を読むのが楽しい漫画
「美味を求めるなら紅花へ行け」
と、言われるほど芸術や文化を信奉する貴人に支えられた紅花修道院で育ち、騎士へ憧れを抱く主人公・レノはある日を境に、全てを失ってしまう。
そんな少年は不幸か幸運か、憧れていた騎士によって助けられ、彼を主と仰ぎ、従者として生きていくことになります。
まだ少年の彼に出来ることは雑用と、料理。
食事に対する意識の低い騎士たちにとって、レノが持つ価値観は重要なものになっていく……。
あとがきにて著者のゆづか正成さんは、美味しいもの最優先ではなく、実際に使用されていたと思われる食材や調理法をベースに、その当時の料理に近づけるのを目標にしていると語っています。
それでいい、いやそれがいいんです。
食材を保存する技術が発達していない時代なわけですから、そこで調味料マシマシなあまりにも美味しそうな料理がでてきても、非現実的ですよね。
なにがなんでもリアリティも求めるわけじゃないですけど、歴史を含む漫画にはある程度正しくあってほしいのが本音です。
その点、騎士王の食卓はちゃんとしてる!
注釈とか説明文もちゃんとあって読むのが楽しかった。
正直これも好みですけどね。
文字が多いと読むのが疲れるって人もいるし。
歴史×グルメ×ファンタジー。
リアリティとフィクションを織り交ぜながら上手く描かれていて、ハイクオリティな漫画でした。
王道ファンタジー漫画が好きなあなたにおすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてください!
【最新刊】騎士王の食卓3巻の発売日
- Q騎士王の食卓3巻の発売日はいつですか?
- A
2024年9月9日発売です。
【無料】騎士王の食卓を試し読みする方法
騎士王の食卓は講談社が運営しているマガポケで第2話まで無料で読めますよ!