現代の医療でも治せない病気や、未知の症状などがあるのだから、それこそ昔なんてなんでも“毒”を疑われたのではないだろうか。
今回紹介する薬屋のひとりごとは、花街で薬師をしていた少女が女の園・後宮で働くことになり、あふれんばかりの好奇心と知識によって次々と事件に遭遇することになるミステリ漫画。
ニコニコとダヴィンチが創設したユーザー参加型の漫画賞『次にくるマンガ大賞2019コミックス部門』で第1位に輝いた漫画です。
薬屋のひとりごとのあらすじ
中世の宮中で下働きをする少女・猫猫。
花街で薬師をやっていた彼女が、帝の御子たちが皆短命であるという噂を聞いてしまったところから、物語は動き始める。
持ち前の好奇心と知識欲に突き動かされ、興味本位でその原因を調べ始める猫猫の運命は――…!?
ネタバレ注意!薬屋のひとりごとを読んだ感想
小説家になろう発のコミカライズ
小説家になろうで連載中の薬屋のひとりごとが、ヒーロー文庫より書籍化され、月刊ビッグガンガンと裏サンデーからコミカライズされています。
ガンガン版ではアニメで話題となっている魔女の旅々のコミカライズを担当している七緒一綺さんがストーリー構成を担当しています。
かなり珍しいタイプの漫画
なろう系=異世界ファンタジーもしくは転生系のイメージがあると思いますが、薬屋のひとりごとは中世・中華の宮中という女の園でおこる事件を解決していく漫画。
サスペンスとか謎解きジャンルそのものが希少だし、女性が主人公なんだけど逆ハーレムとか悪役令嬢みたいな流行に乗っかっているわけではない。
正直、なろう発!と言われなければ気づかないレベルで、ストーリーが面白い漫画だった。
猫猫のギャップがとにかく最高
薬草採取をしているときに人攫いにあって売られた先である女の園・宮中で下女として大人しく働いている主人公の猫猫は、達観しているものの好奇心と知識欲のかたまり。
女性だけの空間ということもあり噂話は日常茶飯事で「後宮で生まれるお世継ぎの連続死!」という物騒な話を聞き、猫猫は“もともと持っている薬師の知識”からその答えに辿り着く。
オンナの欲望がうみだす事件と関わることで、猫猫は薬師として重宝されて、壬氏という超絶イケメンからは好意を寄せられるようになる。
猫猫はいわゆるマッドサイエンティストという気質でもあり、自分の体で毒を確かめたり、昂る姿は普段のクールさからは想像できないほど。
この時代において大切な役割のひとつ・毒味をためらうどころか、笑顔でこなす姿がむしろ色っぽくみえる。
コミカライズがふたつあってどちらを購入するか迷ったものの、絵柄の綺麗さでスクエニ版を購入しました。
現代の知識を程よく絡めたミステリーとてしても、女性視点でのラブコメとしても面白い漫画になっている。
まだ読んでいない人はぜひ手に取ってみて欲しい。
【最新刊】薬屋のひとりごと10巻の発売日
薬屋のひとりごと10巻は2022年6月23日に発売です。
薬屋のひとりごとを無料で試し読みする方法
薬屋のひとりごとはスクウェアエニックスが刊行している漫画誌・月刊ビッグガンガンで連載中なので、公式サイトより1話無料で試し読みできます。


