漫画の単行本を購入すると、たまに応募でポスターやポストカードが当選することがあるんだけど、好きな作家さんのカラーイラストはマジで延々と眺めていられます。
今回紹介する刷ったもんだ！は、漫画や同人誌の制作にも携わる印刷会社で働く元ヤンOLを主人公に描かれるんですけど、これがまぁ真面目さとコメディ要素のバランスが抜群にいいお仕事漫画。
刷ったもんだ！のあらすじ
「西中の白虎」と恐れられていた元ヤンの真白悠は、デザインの仕事につきたい夢を追いかけ、その結果、東京近郊にある中小印刷会社に就職した。
もちろん、昔の悪名はひた隠しにして…。
大好きな漫画に触れる仕事ができ、心も躍るが、クセの強い先輩たちに印刷会社あるあるの洗礼を受けたり、ヤンキー気質のボロが出たりと、前途は多難!?
何事にも一途な真白が、印刷会社の荒波にもまれながら奮闘するお仕事コメディー開幕！
ネタバレ注意！刷ったもんだを読んだ感想
作者・染谷みのるさんの漫画
印刷会社の仕事内容が真面目に描かれている
職業が題材になっている漫画って、意外と女性主人公が多いんですよね。
テレビドラマ化されたハコヅメ、2021年10月よりアニメ化予定の舞妓さんちのまかないさん、クリーニング屋さんを描く綺麗にしてもらえますかなど……。
探すと結構出てきます。
仕事とプライベートのオンオフの切り替えとか女性のほうが上手そうですし、物語の幅が広がるメリットもありそうですけど……。
漫画家さんがどういう意図で主人公の設定を決めているのか、とても気になるところですよね。
本作の主人公・真白悠は元ヤンのOL。
その影響で他の漫画に比べて、気合いというか精神力の強さが違うので、どこかスポ根に近い読み心地があります。
迫力が凄いのと、一人で仕事をこなさないといけない責任感が空回り。
チームワークを学ぶところから物語が始まるのも、スポ根っぽい。
メタルブックマーカーやうちわなどのヲタク関連グッズはもちろん、名刺や卒業アルバムなどの一般的な製品まで、印刷会社は多くの依頼を請け負っています。
真白は印刷の綺麗さや、色の美しさに感動していましたけど、その気持ちはよく分かります。
テレビが赤緑青の光の三原色で構成されていると知って、画面に顔を引っ付けて事実を確認したときの感動は今でも覚えていますからね。
感情表現もですけど、感謝をちゃんと言葉で伝えるのも真白の魅力。
新入社員の彼女の視点から、仕事内容を体感できるのも読んでいて楽しかった。
プライベートで同僚の先輩の意外な一面をしるラブコメ感
真白の対として描かれるのは黒瀬宏文という男。
彼は業界最大手の印刷会社の息子という肩書きと、距離感の遠さ＆絶対に目を合わさない態度から真白は苦手としていたんだけど……。
仕事への取り組み方や、彼と真白に意外な接点があることが判明してから、彼の見え方も変わってくるんですよね。
なんで自社よりも小さな会社にいるのか。
真白の過去がバレる日は来るのかなど。
気になる部分も多く、人間ドラマとしても楽しめます。
現実で同じ会社にいたら嫌だなってキャラもいるんですけど、表面的なものでなく、深く関わったときにどう関係性が変化するのか……。
お仕事漫画や人間ドラマが好きな人におすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてください。
【最新刊】刷ったもんだ！7巻の発売日
刷ったもんだ！7巻は2022年8月23日に発売です。
刷ったもんだ！を無料で試し読みする方法
刷ったもんだ！は講談社が刊行している漫画誌・週刊モーニングで連載中なので、コミックDAYSより第2話まで無料で試し読みできます。
