悩んだ結果、状況が好転するならともかく。
うじうじとよくない想像をし続けることほど、時間の無駄なことはありません。
それが分かっていても不安感は募る一方だし、眠れない夜ほどポジティブな人を羨ましく感じます。
さて、今回紹介するひらやすみは、フリーターでありながら将来の悩みが一切なく、優しさのおかげで一戸建ての平屋を譲り受けた主人公と、いとこのなつみの二人暮らしが描かれる漫画です。
ひらやすみのあらすじ
【ネタバレ注意】ひらやすみを読んだ感想
作者・真造圭伍さんの漫画
家の匂いがわかるような生活感のある背景が素晴らしい
電子書籍を使うようになって気づかされたんですけど、帯の推薦コメントってあるかないかで、購買意欲が大きく変わりますよね。
自分はSNSの購入報告でひらやすみの存在に気づいたんですけど……。
こういう日常系漫画は読むまで内容がわからないので、表紙やあらすじ、そして帯に書いてある情報が本当に大切で、買い逃していたかもしれないと考えると恐ろしいです。
2021年に発売された新刊漫画のなかだと、一番好きかもしれないってレベルで最高でした。
たまにあるんですよね。
読んでいて匂いを感じるような漫画が。
朝や夜、都会や田舎の空気。
青の島とねこ一匹や北北西に曇と往けなどがまさにそういう作品。
雰囲気重視の自分には超ささりました。
誰かが決めた幸せの形に当てはまらないマイペースな主人公
ひらやすみがどんな漫画かといえば、個人的にはスキップとローファーが一番近い作品だと思います。
ストーリーではく、主人公の性格が。
しかも、帯に高松美咲さんの推薦コメントもあって、わかってるな~ってニヤニヤしちゃいましたね。
あらすじには、人柄の良さで仲良くなったおばあちゃんから平屋を譲りうけたと書いてあって。
最初からツッコミどころがあるじゃないかと。
そんな不自然に都合のいい展開、どういう気持ちで話を読めばいいのかと思っていたら……。
ヒロトがマジでいいやつすぎて。
しかも下心がない、自然な行動で他人にいい影響を与えているんですよ。
孤独で偏屈なおばあちゃんとの会話は、感動とかじゃなくて、心にグッと引っかかるものがあります。
自分だったら、なんてついつい考えてしまいます。
ヒロトは穏やかな性格なんだけど、怒るときはちゃんと怒る人間味もあって、なおのこといい。
エスカレーターに乗っている描写で、いぞくなら階段を使えとマジ切れしているのには笑った。
フリーターのヒロトは、おいしいご飯を食べる幸せは感じても、将来の幸せは考えてもいません。
そんな彼にも役者という夢を追いかけていた時期があって。
このポジティブでマイペースの塊がどうやって形成されたのか、過去が気になります。
平屋で同居生活することになった、いとこのなつみは大学デビューに失敗。
身内にアタリが強くてふてぶてしい感じとか、自然体な女の子がよく表現されていました。
ほのぼの系漫画が好きな人には間違いなくおすすめできる作品なので、興味があるならぜひ読んでみてください。
【最新刊】ひらやすみ7巻の発売日
- Qひらやすみ7巻の発売日はいつですか?
- A
2024年4月11日発売です。
【無料】ひらやすみを試し読みする方法
ひらやすみは小学館から刊行されている漫画誌・週刊スピリッツで連載中なので、公式サイトより無料で1話試し読みできます。