愛する人よりも先に逝きたいか、看取りたいかという二択の質問があるけれど、老後に孤独と自由を謳歌できる人がいったいどれだけいるのだろうか。
今回紹介するぽんこつポン子は、愛する妻に先立たれて田舎で独り暮らしをしている頑固なおじいさんが、ぽんこつなメイドロボットと余生を過ごすことになる漫画。
ポン子のダメダメだけど愛くるしいキャラクターは面白く、おじいさんの哀愁漂う背中に、自分と両親の将来を想像せずにはいられなくなる、そんな漫画でした。
ぽんこつポン子のあらすじ
ちょっぴり未来、さびれた海辺の町。
妻を亡くして、余生を送る吉岡の元にひょっこり現れた家政婦ロボが巻き起こす!
どたばたスローライフコメディー起動!
ネタバレ注意!ぽんこつポン子のストーリーと魅力
作者・矢寺圭太さんの漫画
ぽんこつポン子の作者・矢寺圭太さんはおにでか!という漫画を描いていました。
メイドロボットとスローライフという組み合わせは最高
東京から静岡の田舎町へと旅をするひとりのメイドが、スマホが圏外の表示になるレベルの田舎を訪れたのは、老人のお世話をするため。
愛する妻に先立たれて、誰もいない庭に、過去の記憶を思い出す吉岡さんは、息子から一緒に暮らそうと誘われても「わしの心配はせんでいい」と頑なに断ってしまう。
そんな吉岡さんのもとに「私、家政婦協会の紹介でまいりました、メイドロボットでございます」と丁寧な口調で頭を下げるどころか、首ごと落とす”ぽんこつメイド”がやってきた……。
ロボット=人間と対立みたいな構図の漫画が多いなか、自分はこういうスローライフを描く作品を待っていたし、想像以上に良い雰囲気の作品だった。
自分だけでなく両親の老後も想像させられる漫画
最初こそ吉岡さんはポン子に、家事は自分でできるから必要ないという態度をとっていたけれど、生活を共にするうちに心を開いていく。
ポン子がなぜ吉岡さんの元を訪れたのか。
そこには先だった妻の思いがあって……。
ぽんこつポン子2巻から登場する吉岡さんの孫娘・ゆうなは、現状への不満と将来どうするか?みたいな不安を抱えていて、残された時間の違いを強く意識させられる。
8割のほのぼのとした雰囲気と、2割の老後を考えさせられる内容。
スローライフ系の漫画が好みのひとには超オススメなので、興味がある人はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
【最新刊】ぽんこつポン子10巻の発売日
ぽんこつポン子10巻は2021年5月28日に発売予定です。
ぽんこつポン子を無料で試し読みする方法
ぽんこつポン子は小学館が刊行している漫画誌・週刊スピリッツで連載中なので、公式サイトから無料で3話まで試し読みできます。


