天然キャラのなにが面白いのかっていうと、本人に笑わせる意図は一切なく、いたって真剣に発言していることで、爆笑するというよりもクスっとなるようなことを、ときどき放り込んでくることだと思う。
今回紹介する女の園の星は、女子高で担任をしている主人公の日常を描いたもので、本当にくだらない、生徒の予測不能な言動の数々に翻弄されるという漫画。
主人公が表情をほとんど崩さないクールな人物で、リアクションをしないで淡々と受け止めているのが、さらにツボにはまって最高に面白かった。
女の園の星のあらすじ
ある女子校、2年4組担任・星先生。
生徒たちが学級日誌で繰り広げる絵しりとりに翻弄され、教室で犬のお世話をし、漫画家志望の生徒にアドバイス。
時には同僚と飲みに行く…。
な~んてことない日常が、なぜこんなにも笑えて愛おしいんでしょう!?
どんな時もあなたを笑わせる未体験マンガ、お確かめあれ!
【ネタバレ注意】女の園の星を読んだ感想
作者・和山やまの漫画
女の園の星の作者・和山やまさんは、夢中さきみにやカラオケ行こ!を描いています。


設定やキャラクターではなく日常会話で笑わせてくれる漫画
コメディとかギャグ漫画の面白さをどう伝えるのかって凄く難しいんだけど、女の園の星は“思い出し笑い”をしたときの感覚が近かった。
プロの芸人が練り上げた漫才やコントではなく、友達の不意の一言がツボにはいったときみたいな。
編集が凝っているテレビとかYoutubeの動画ではなく、音声だけのラジオみたいな。
お腹が痛くなるほど大爆笑するわけでもなく、フフッと息が漏れるような、小さな笑いがずーっと続くみたいな感じで、読まないと分からない面白さがある。
女子高という女の園で働く星先生が物語の主人公なんだけど、性格も穏やかで感情の起伏が少ない、表情もほとんど変わらない、生徒から無印良品とあだ名をつけられたこともある男が、淡々とツッコむ様子がとにかく良い。
星先生に魅力が無いのかといえばそういうわけではなく、ミステリアスな男だと捉えているなら、それはもう世界観にハマっている証拠なのかもしれない。
突拍子もない出来事を淡々と受け止める星先生が面白い
上の教室から犬がぶら下がっている状況とか、生徒が自分の観察日記を書いているという、割とヤバイ状況もあるんだけど、星先生はまったく動じない。
大げさにリアクションすることもなければ、そこから展開が膨らむこともない。
普通のギャグ漫画はボケとツッコミの役割が漠然と決まっているんだけど、女の園の星は突然ポンッと変なモノが投げ入れられて、そこにみんなが反応している感じ。
友達になんか面白い漫画あるって聞かれて、貸したときの反応を見てみたいと思えるような漫画で「最近アニメとか映画とか観る体力無いんだよな」と感じている人にそっと差し出してみたい。
【最新刊】女の園の星3巻の発売日
- Q女の園の星3巻の発売日はいつですか?
- A
2022年12月8日発売予定です。