異世界転生漫画は夢と妄想を楽しむ漫画。
あまりにも非現実的だと萎えるからやりすぎも良くないんだけど、リアリティを求めたらこうなるよね……という作品があった。
今回紹介する異世界もう帰りたいは、なんといっても水木しげる先生の画風が目を引く異世界転生漫画なんですけど、サラリーマン生活の場所が日本から異世界に変わっただけで、退屈から始まる物語となっています。
異世界もう帰りたいのあらすじ
ネタバレ注意!異世界もう帰りたいを読んだ感想
作者・ドリヤス工場さんの漫画
不幸というよりも不遇から始まる異世界漫画
この漫画を見つけたときは「水木しげるさんってご存命だっけ」と思ったほど、ドリヤス工場さんの絵柄は本家に似ています。
それって大丈夫なの?と思うけれど、ドリヤス工場さんの商業作品は他にもあるし、アウトかセーフかの判断は出版社や水木プロダクションがすればいい話。
本題に戻しますが、異世界もう帰りたいは、異世界転生系のなかではかなり浮いた存在です。
ファンタジーなのに超リアル。
ファンタジーなのに夢も希望もありません。
もしも自分が異世界転生できたとしても、99.9%の確率でこの漫画と同じ運命を辿ると思う、それくらい現実的。
本作の主人公・下山口一郎はどこにでもいるような普通のサラリーマンでしたが、異世界漫画のテンプレである聖訪者(英雄・勇者と同義)として異世界に呼ばれてしまいます。
むこうの王様たちからすれば、貴重な宝石を使って召喚したのに、でてきたのは一般人。
想像してほしい…アプリゲームでガチャを引いて、ただの☆1キャラが出てきたらどう思うのか……残念なことに王様たちの気持ちが分かってしまう。
一郎は勝手に呼び出されたのにガッガリされるという可哀そうな扱いをされ、お城で雑用として働きながら、日本に帰る方法を探すことになります。
テンプレはないのに都合の悪い展開はある
よくある展開としては外れスキルが案外使えるパターンと、超幸運体質だったりするタイプだろうか。
でも一郎はどちらも恵まれていません。
森から外に出れないというエルフと出会ってもその子は現状に満足しているし、一郎の後輩聖訪者はまさにSSR的な存在だし、ヒロインかと思ったらオタサーの姫みたいなヤツだし……。
ここまでくると凄い…なんか胸に刺さる。
読んでいるうちに主人公に感情移入してしまいますね。
なんでなろう系の主人公ってテレビで見たって理由で、味噌とか醤油とかつくれるんだろうって疑問が暴発しそうになります。
正直、1巻を読んで超面白いとはならないが「もう流されるままはやめだ。魔法帝国がある西へ……どうにかして元の世界に帰ってやる……」と決意するまでの流れは見事で、続きを読みたくなります。
異世界転生から人気が出る要素を全部抜き取ったヤバいやつ。
それが、ある意味で本作の持ち味となっています。
興味がある人はぜひ読んでみてください。
【最新刊】異世界もう帰りたい3巻の発売日【完結】
- Q異世界もう帰りたい3巻の発売日はいつですか?
- A
2021年6月5日に発売されました。
【無料】異世界もう帰りたいを試し読みする方法
異世界もう帰りたいは小学館クリエイティブから刊行されている漫画誌・月刊ヒーローズで連載されていたので、コミプレより無料で第5話まで試し読みできます。