- Q少年のアビスは面白い漫画でしたか?
- A
私は読んでいて息苦しかったです。最悪の家庭環境と過去の恩に縛られいる主人公が、生きる意味を見出せない活動休止中のアイドルと出会います。人間の底知れない闇深さ、抗えない誘惑に流されていく少年の感情の揺らぎに、読書である私が溺れそうになる極上の鬱漫画でした。
『少年のアビス』第1巻の読書感覚

少年のアビス第1巻を読んだ感覚の話をすると、年間1冊あるかないかレベルで読むのがしんどい漫画でした。私と同じく鬱漫画耐性が低いなら読むのを止めるべきですし、逆を言えばドロドロとした重めの漫画を好むなら相性抜群といえましょう。あなたはどちらですか?
『少年のアビス』の内容と読んだ感想

point①.美しい表紙からは想像できない生き地獄
悩みの9割が人間関係だと言われています。子供のころは家庭環境や学校関係など努力で解決できない状況に苦しんだ人も多いはず。大人になってしまえば、人間関係もリセット可能ですし、引っ越しや転職など、環境を変える勇気は必要ですけど泥沼から抜けだすことは可能です。
しかし、何をするにも周囲の協力が必要な子供の場合『親ガチャ』なんて言葉が生まれるくらい、生き地獄からの脱出は難しく、未来を諦める子供がいてもおかしくないほど現実は残酷です。
何より恐ろしいのは、透明感あふれる美しい表紙からは想像もつかないほど、少年のアビスは中身が徹底的に暗黒なのです。
主人公の黒瀬令児が生きる環境は、まさに生き地獄。認知症の祖母と介護疲れしている母親、そして引きこもりの兄、さらには過去に助けてくれた幼馴染に恩返しという名のパシリをする日々。彼は自分の人生を諦め、ただただすり減るように生きています。
この息もできないようなリアルな絶望描写がとにかく秀逸。読んでいるだけで、こちらのメンタルが削られていくのが分かります。明るい要素は微塵もありません。なのに「この地獄の先に何があるのか」「彼はどうやって破滅していくのか」と、深淵を覗きたくなる悪魔的な魅力があるのです。
point②.生きる理由が無いから死のうとしている青江ナギ
そんな絶望のどん底にいる令児の前に現れるのが、活動休止中の謎のアイドル・青江ナギという女性です。彼女は誰もが羨むような美貌と名声を持ちながら、その内面は主人公以上に空っぽ。ただ「生きている理由が無いから死のうとしている」という、圧倒的な虚無を抱えています。
そんなある日、令児はコンビニ店員の女性が、ホームレスの男性に廃棄弁当を渡しているのを目撃してしまうのだが、その女性が活動休止を発表したアイドルの青江ナギだと知ってしまった。
ナギは令児に、悪魔のようなささやきと、天使のようなお誘いをして、二人は肉体関係を持ってしまうのですが、ナギには夫がいました。それが廃棄弁当を渡していたホームレスと思っていた男性で、しかも世間にはクズと認知されている著名な作家で……。
ねぇ令児くん、私たちも今から心中しようか。
少年のアビス第1巻166p
二人が出会い、言葉を交わし、やがて一緒に死のうと手を引き合うシーンの美しさは、もはや芸術的です。死は救済であるなんて言い回しは令児にとってはピッタリな表現ですけど、ナギもまたそんな闇を抱えて生きてきたのでしょうか……。
point③.人間の闇が複雑に絡み合う深淵が描かれる
底の見えない家庭環境、街に縛り付ける人間関係、そして突如現れたアイドルがもたらす死への誘惑が周囲の人間を巻き込んで深淵が広がっていくのです。先述したように、少年のアビスは読んでいてゴリゴリとメンタルを削られていく鬱漫画です。
全体的に色味が黒く、まるで梅雨の時期の曇り空。少年の絶望感は想像に容易く、お姉さんの空虚感もまた理解できてしまいます。心の準備が整うまでは決して読まないでください。
以上、少年のアビスの紹介でした!
令児の将来に待っているのは光か闇か。
ぜひご自身の目で確かめてくださいね。
少年のアビスは完結漫画ですか?
- Q少年のアビスは完結していますか?
- A
2024年10月18日に発売された第18巻を最後に少年のアビスは完結しています。
少年のアビスの作者紹介

少年のアビスの作者である峰浪りょうさんは過去に『初恋ゾンビ』『ヒメゴト~19歳の制服~』を描いていて、2026年には『山劇』を連載しています。
相性が良い漫画読者は?

よくあるQ&Aまとめ




