【天狗の台所】歳の離れた兄と隠遁生活！スローライフの魅力がたっぷり描かれる農業グルメ漫画

箸一膳、茶碗一個。

究極を言えば、100均で買い揃えるような物を全て、職人がこだわった作品に囲まれて生活したいところですけど、独身貴族じゃないと無理な話。

金銭的に厳しいのもそうですが……。
こだわりという言葉の響きは美しいけれど、それは相手に合わせてもらう前提の我がままと同義。

強いこだわりは、ときに喧嘩の火種になりかねませんからね。

さて、今回紹介する天狗の台所は、天狗の末裔だと知らされたNY育ちの少年が、しきたりによって1年間、歳の離れた兄と田舎で隠遁生活を送ることになる漫画です。

食に強いこだわりを持つ兄の下での農業体験を通じて、現代っ子の少年がスローライフの魅力に気づいていく様子が描かれる、心がほんわかとするグルメ漫画でした。

天狗の台所のあらすじ

【ネタバレ注意】天狗の台所を読んだ感想

著者・田中相の漫画

歳の差兄弟設定好きの女性におすすめの漫画

自分は男なので当然、女性がどういう漫画を好み、少年漫画をどういう心情で読んでいるのか、全てを理解することはできません。

もちろん人によって好みも違います。

ですから、普段から主語を大きくしないよう気をつけているんですけど、珍しく読んでいて、これは女性に読んで欲しいなと素直に思った漫画が天狗の台所。

別にBLってわけじゃありません。
歳の差兄弟というシチュエーション。
関係性に萌えるというヲタク女性にぴったりな漫画というだけの話です。

兄弟や姉妹設定にそれほど惹かれない自分ですら、主人公・オンの14歳の少年らしさには、可愛いなコイツってなりましたからね。

NY育ちの設定を活かすフランクさ。
好奇心旺盛で活発な感じ。
生意気であどけない雰囲気が、14歳少年の解像度が高くて凄いよかった。

兄のほうは口調も佇まいもまさに大人の男性。
ティータイムを優雅に楽しむ独身貴族の鑑。
一人称が僕で、マイペースな性格なのも魅力です。

そんな彼の口から「僕は無類の食いしん坊なんだ」って言葉が出てきたときはフフってなりました。

続きが気になる要素がちゃんとあるスローライフ漫画

天狗の台所の何がいいって、最初にこういう話になりそうだなって、読者に想像させる要素をぽんぽんって出してくれてるところなんですよね。

オンと兄の飯綱基は、この生活が始まる前に会ったことなかったといいます。

母親はオンに天狗の末裔であることを知らせる際に、クソ天狗会連盟と罵っており、家族や他の天狗との関係性がとても気になるところ。

それに通常は14歳の年を越えると、天狗の力が失われて普通の人間に戻るらしいのですが……。

基は天狗の力を濃く継承している先祖帰り。

1年間限定のスローライフ生活の最後はしんみりとした雰囲気で終わるのか、それとも基と同じく天狗の力が開花するのか……。

スローライフ系の漫画とか、グルメ漫画は穏やかな雰囲気が魅力にはなりますが、同時に話が差別化されていない、単調であるという弱点を抱えています。

しかし、天狗の台所にその不安はありません。
オシャレな料理の魅力に、ファンタジー要素というスパイスを加えたグルメ漫画は最高です！

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【無料】天狗の台所を試し読みする方法

天狗の台所は講談社が運営しているコミックDAYSで第1話無料で読めますよ！