動けない!と思うくらい食事をとってもデザートは別腹だったり、何かに集中しているとごはん食べてなかった!なんてこともあったり、食欲って不思議ですよね。
今回紹介する水曜日のトリップランチは、次世代VRの開発に没頭しすぎると食事を忘れてしまう十和博士と、そんな彼女のランチ係に命じられて、料理を作ることになった秘書課勤務の岸田くんの関係性の変化を描いています。
料理を作る描写よりも、異性として意識している相手と一緒にご飯を食べるという瞬間に魅力を感じる料理漫画でした。
水曜日のトリップランチのあらすじ
秘書課勤務のマジメ青年・岸田くん。
毎週水曜、12時。
彼のもうひとつの仕事が始まる。
それは、研究に熱中しすぎて食事を忘れるマイペースな女子・十和博士のためにランチを作ること――。
ネタバレ注意!水曜日のトリップランチを読んだ感想
作者・たじまことさんの漫画
水曜日のトリップランチの作者・たじまことさんは、アキはハルとごはんを食べたいという漫画を描いています。
料理を作る漫画というよりも一緒にご飯を食べる漫画
社長秘書として働いている岸田は、水曜日の正午に、次世代VRの研究を行っている十和博士のもとで食事を用意するランチ係という特別な仕事をしている。
岸田は十和博士のことを魔法使いみたいだと思っていて、実際に十和博士が研究しているVR技術は、部屋一面をハワイみたいな別空間に変身させてしまうほど、凄い。
自分の世界に入ると、食事を忘れて没頭してしまう悪い癖がある十和博士の身体を心配して、社長は岸田をランチ係にしたという経緯があり、二人の関係はいわば仕事の取引先みたいなもの。
そんな二人が一緒にごはんを食べる回数を重ねていくうちに、異性としてちゃんと意識するようになっていくのがこの漫画の魅力となっている。
料理漫画というと、小難しい料理を作っていたり、オシャレなお店でご飯を食べたりというイメージがあるかもしれないが、本作の場合はラーメンとかホットドックとか豚まんとかジャンクで読んでいてお腹が減るような食べ物が多い。
水曜日のトリップランチは食事を作っている姿よりも、笑顔で一緒に食べている姿が印象に残る漫画といえる。
仕事の関係から恋愛への変化が丁寧に描かれている
恋愛のジャンルとしては、女上司×部下みたいな設定だけど、十和博士は子供っぽい可愛らしさがあって、岸田は十和博士に対して敬語で接しているうえに気遣いができているから、キャラクターに嫌味を感じない。
食事の描写とか、恋愛にしても、無理に起伏を作らず素直に描いているという印象なので、読後の余韻が爽やかで心地いいものがあった。
たじまことさんの絵柄はけっこう密度が高くて、背景のごちゃっとしている感じも、光陰の描写も、自分はけっこう好きで、なによりも屋台ラーメンとか夜の雰囲気を描くのがめちゃくちゃ上手い。
人によっては物語の展開が少ないように感じるかもしれないが、クセがなくて落ち着いている漫画も良いものだ。
水曜日のトリップランチ(最新刊)3巻の発売日
水曜日のトリップランチ3巻(最終巻)は7月14日に発売予定です。
水曜日のトリップランチを無料で試し読みする方法
本作はフレックスコミックスが運営しているWEBマンガサイト・comicポラリスで連載されていたので、第3話まで無料で試し読みできます。


