東京などの都市部に住んでいる人の羨ましいところに、ファッションの自由度や、セレクトショップが至る所にあるという利点がある。
地方でTPOを気にするとなると、雑誌に載っているような服装は浮きまくるし、そもそもネットでしか服を購入できないという、男性にとってオシャレは難しいものがある。
さて、この記事ではそんなメンズファッションを題材にした漫画『服福人々』の感想や魅力を紹介したいと思う。
同じく男性向けファッションの教科書みたいな漫画で服を着るならこんなふうにというものがあるが、服福人々の場合はコーディネートを深堀りするというよりも、いろいろな価値観を魅せてくれる素敵な漫画でした。
服福人々のあらすじ
ネタバレ注意!服福人々を読んだ感想
作者・坂本拓さんの漫画
朗報!メンズファッションを題材とする期待の漫画
地方だと男性向けのセレクトショップなんてほとんどないし、電車賃を払ってまで服を見に行きたいのかといえば、そうはならないのが現状。
雑誌に登場するお店は東京が中心で、記載される服や小物は何万円以上のものが当たり前で「ファッションが趣味」と言える人でないと、もはや参考にならない。
そういう人にとって、上記に記載した服を着るならこんなふうにみたいな基本を教えてくれるのはとてもありがたいし、服福人々も男性なら読んでいて損はない漫画だった。
服を題材に色々な価値観が描かれている漫画
本作の主人公・佐久間は32歳のサラリーマンで、彼の趣味は服を買うこと。
佐久間はあるとき、痴漢冤罪に巻き込まれるのだが、そんな彼を助けてくれたのが元ファッションデザイナーの廻谷という男で、この出会いをきっかけに友達になっていく。
32歳の佐久間と、42歳の廻谷。
服福人々の良いところは、ゼロからではなく、すでにファッションを知っている大人の男性が、セレクトショップを一緒に見ながら服を選んでいるところ。
ビッグシルエットの白シャツや、タートルネックにワイドパンツ、サコッシュの選び方や古着など、読んでいて参考になるものばかりだ。
廻谷の「周りは気にするな。大事なのは自分の心がどう動いたかなんだ」というセリフや「何よりアイテムの経年変化を消費ではなく、味や風合いとして育まれたと捉えう価値観はオレは好きだな」という姿勢が読んでいて気持ちがいい。
セクシュアリティについても描かれている
廻谷は堂々とゲイであることをオープンにしているし、カメラマン志望の多胡という女性は「お互いを想い合って信頼し合ってるカップルはいい表情をしているんですよ」と言及している。
メンズファッションというジャンルの都合上、女性が読んで楽しめるのかと聞かれたら微妙なところだが、登場人物に嫌味がなく雰囲気が柔らかいので読みやすいとは思う。
イケおじが出てくる作品が好きな人にはぜひ読んで欲しい漫画だ。
服福人々(最新刊)3巻の発売日
服福人々3巻は2021年8月18日に発売です。
服福人々を無料で試し読みする方法
服福人々は集英社が運営しているWEBマンガサイト・となりのヤングジャンプで連載中なので、無料で第3話まで試し読みできます。