⑥.九龍ジェネリックロマンス
此処は東洋の魔窟、九龍城砦。ノスタルジー溢れる人々が暮らし、街並みに過去・現在・未来が交差するディストピア。はたらく30代の男女の非日常で贈る日常と密かな想いと関係性をあざやかに描き出す理想的なラヴロマンスを貴方に──。
集英社
九龍城砦はかつて香港に存在した巨大なスラム街のことを指します。東洋の魔窟で過去でノスタルジーを感じさせる『クーロン』とは真逆のイメージを持つ『ジェネリック』が並んでいる違和感の上に、『ロマンス』が乗っかっているんですよね。過去と未来と今が交差するこれほどまでに美しいタイトルに、私は読む前からこれは面白いヤツだと確信しました。
⑦.コワい話は≠くだけで。
その怪談、深追い禁止。
KADOKAWA
日常のすぐそばにある闇や恐怖、その収集の果てに行きつく先とは―――!?
なんといっても、中心にあるノットイコールの存在感ですよね。怪談収集してそれをマンガにするショートホラーやエッセイ的な作品なので、キくだけでを反転させてノットイコールのダブルミーニングにすることで、何が起こるんだという不安感を演出しています。そもそも音が使えない漫画とホラーは相性最悪。そのうえで、これほどまで怪談を上手く掛け合わせている漫画は他に無いので、ホラー漫画を探しているあなたに超おすすめですよ。
⑧.鍋に弾丸を受けながら
治安の悪い場所の料理は美味い――!?50000点の美味を求めて世界各地の危険地帯に赴くのは…二次元の過剰摂取により自分はおろか周囲すべての人間が美少女に見えてしまう人だった!?現地の怪しくも魅惑的な料理の数々を堪能しまくるノンフィクション&カオス&ハードグルメリポートコミック!
KADOKAWA
当記事を書こうと思ったときに真っ先に思い浮かんだのが『鍋に弾丸を受けながら』です。この感じでほぼノンフィクションのグルメエッセイ漫画なんです。ほぼクレイジージャーニーを視聴している面白さがあります。観光客向けの綺麗な料理じゃなくて、現地の人間の食事を体感しにいく内容をこれ以上ないほどうまく表現していますよね。超カッコイイです。
⑨.水は海に向かって流れる
「俺がいなければ、この人の肩が濡れることはなかったのに」
高校への進学を機に、おじさんの家に居候することになった直達。
だが最寄の駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性の榊さん。案内された家の住人は26歳OLの榊さんと、なぜかマンガ家になっていたおじさんの他にも女装の占い師、メガネの大学教授と、いずれも曲者揃いの様子。
ここに高校1年生の直達を加えた男女5人での一つ屋根の下、奇妙な共同生活が始まったのだが、直達と榊さんとの間には思いもよらぬ因縁が……。
久しぶりに始動した田島列島が自然体で描くのは、家族のもとを離れて始まる、家族の物語。
講談社
寛大な心や時間が解決する様子を表現しているようで、諦めに似た諦観がそこにあって『静かにキレる人は怖い感覚』をうまくタイトルに落とし込んでいる凄い漫画です。昼ドラよりもドロドロしている設定なのに、登場人物が全員大人びているからまるで小雨が降り続いているような、淀みなく滑らかに進んでいくストーリーをぜひ味わってみてください。
⑩.メタモルフォーゼの縁側
75歳のおばあちゃんが出会ったもの、それはBL。ふと立ち寄った書店で老婦人が手にしたのは1冊のBLコミックス。75歳にしてBLを知った老婦人と書店員の女子高生が織りなすのは穏やかで優しい、しかし心がさざめく日々でした。
KADOKAWA
変化や変身を意味するドイツ語のメタモルフォーゼに、おばあちゃんの家を想起させる縁側の組み合わせはめっちゃ素敵ですよね。大人になるとどうせても居心地のいい停滞を選んでしまうんですけど、自分の意志には関係しない時代の変化はあって。成長は若者の特権ように感じるけど実は誰にでもチャンスはあるんだと思わせてくれる素晴らしいタイトルです。
まとめ
以上、個人的にパッと思い浮かんだセンスいいなって感じたタイトルの漫画を紹介しました。10選には含めませんでしたが『チ。』『ミステリと言う勿れ』『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』『ドラゴン養ってください』『君と宇宙を歩くために』など、無限にあってキリがありません。
もしも10選のなかに、気になった漫画があればぜひ読んでみてくださいね!














