漫画のジャンルで一番難しいと感じるのはホラー。
音が無いってだけで、怖さは半減。
いきなりバンって脅かす演出も、漫画では無理があります。
映画や動画、小説や怪談。
受け手の想像力が情報を補完することで、怖さが高まり、ホラー作品は完成します。
しかし、漫画では「音が鳴った」程度で読者を怖がらせるのは不可能で、ヒトコワの話を描くか、それ以外の道を模索するしかありません。
さて、今回紹介するスイカは、相反するものと思われた恐怖と笑いを組み合わせ、まるでコントを読んでいるような新感覚で驚いた漫画です。
スイカのあらすじ
怪奇現象や幽霊の目撃情報が絶えない呪われし丑光高等学校。
この学校に赴任してきた関西人教師・園のクラスには丑光高校に伝わる百七不思議の一つ、
物部スイカという小学生?が居座っていた。
オカルト的な噂を一切信じない(信じたくない)園だったが、スイカに気に入られたことで
不可解なトラブルや事件に巻き込まれていく…。
独特な絵柄とシュールなギャグセンスがクセになる、笑って怖い一石二鳥のホラーギャグ漫画!
ネタバレ注意!スイカを読んだ感想
端的に言えば変だけどクセになる漫画
ホラーギャグ漫画と銘打っているとはいえ、多少の怖さは存在するんだろうと思って読み始めたら、一瞬で恐怖が駆け抜けて、笑いがやってきました。
百七不思議が存在する高校に赴任してきた関西人教師・園渚。
多いな!とは、もはや誰もツッコまない百七不思議のひとつ・何故か一緒に授業を受けている小学生・物部スイカに巻き込まれる形で園は多くの不思議に遭遇します。
スイカがどんな漫画なのかといえば、『ギャルと恐竜』と『見える子ちゃん』と『女の園の星』を足して2で割った感じですかね。


主人公が関西弁だから、突拍子もない出来事に対するリアクションもデカいし、キレがよくて面白い。
よくよく見れば、面白いことなんて何も言っていないのに、面白く感じさせる関西弁の強さが発揮されています。
また、1話完結のショートストーリーが多いのも、テンポの良さを重視したギャグ漫画らしい構成だなと感じました。
片足の指先だけしかホラーに踏み込んでいない
昭和の漫画みたいな、夢に出てきたら普通に怖い絵柄。
キューピー人形だって暗闇で直視できるか?と、聞かれれば無理でしょう。
なのに、HEY!とかSHOCK!とか。
ゴシック体で書かれる英語の擬音の違和感が凄くて笑えます。
話の終わらせ方もやや強引で、この雑な感じが逆にクセになる。
爆笑必至ではなく、ニヤッとなるくらいの緩い面白さ。
怖いものが苦手で読むのを迷っている人は安心してください。
ホラーには片足どころか、指先しか、かかっていませんから。
これで、怖いと感じるならもうホラーに挑戦するのは止めた方がいいってレベルで優しいです。
【最新刊】スイカ2巻の発売日
- Qスイカ2巻の発売日はいつですか?
- A
2022年11月7日発売です。
【無料】スイカを試し読みする方法
スイカは講談社が刊行している漫画誌・月刊good!アフタヌーンで連載中なので、マガポケより無料で第1話を試し読みできます。