この記事ではマンガ大賞2025で第4位にランクインしている大人気ファンタジー漫画『図書館の大魔術師5巻のネタバレ注意な感想』を書いています。
4巻では司書見習いとしての生活が始まったシオが、セドナと再会を果たす場面が描かれました。
その続きとなる図書館の大魔術師5巻では、男女差における職業選択の不自由さや差別思想など濃密な思考と、総代候補のひとりであるテイとの出会いが描かれています。
図書館の大魔術師5巻のあらすじ
司書試験に合格したシオは見習い司書としてのスタートを切りました。
故郷で培った体力と運動神経の良さから、実技の成績がズバ抜けてよいシオ。
そんなシオを一方的にライバル視する首席合格者のアヤ。
シオは彼女に歩み寄ろうとするも、逆に機嫌を損ねてしまいます。
「あなたと私達とじゃ覚悟が違う」とまで言われてしまった。
彼女がシオを敵視する理由とは…?
そして未だ姿を現さない同期メンバーとは一体?
図書館の大魔術師5巻は何話から何話まで?
図書館の大魔術師5巻は第20話『その少女、優秀につき』から第24話『流星の光はすべてマナ』まで収録されています。
【ネタバレ注意】図書館の大魔術師5巻を読んだ感想
カフナの女性率が高い理由にハッとさせられる
4巻ではセドナとの再会を果たしました。
だからといって、司書見習いの日常が劇的に変わるわけではありません。
日々研鑽を続ける中で、同期との関係性が少し変化する程度。
今回は裏表紙にも描かれているラコタ族のアヤです。
司書試験主席の実力者。
勉学で圧勝していても、運動能力で劣っているシオに強烈なライバル心を覗かせています。
彼女の野心の根底には職業選択の不自由がありました。
カフナは女性比率が圧倒的に高い職業。
他の作品であればマナが女性優位みたいな理由が用意されるでしょう。
しかし、図書館の大魔術師は違いました。
この世界において女性に職業選択の自由はありません。
家を守る役割を果たすか、カフナを目指すかの二択なのです。
誰しもが本を愛しているから図書館にいるわけじゃない。
アヤは自分の価値を証明するためにカフナを目指したといいます。
現実においても通じるものがありますよね。
視点をズラして考える必要性とか。
自分はどうなのかと考えさせられるエピソードでした。
その後に「僕は沢山選べる中からただ一つ選んだんだ…ッ。それだって立派な覚悟じゃないのか…??」と、覚悟の比較をぶった斬ってくれたのもよかったです。
差別的思考を踏み潰す言語化能力が凄すぎる
ある日の授業後、クラスメイトの一人から叱責される下位三名。
下に合わせていたら、上に進むのが遅くなると。
言葉はキツイですが、言いたいことはわかります。
シオ、オウガ、一番問題なのはメディナです。
血統重視の貴族的思考の持ち主で、自分が特別な存在だと疑いません。
メディナの他者を愚弄する発言にも顔色を変えることなく
「ハハルクじゃない、メディナの話をしているんだが?」
と、正面からねじ伏せたセロス先生の圧が凄すぎる。
「絶滅損ないのホピの地で汚れた混血が高潔な純血に触れるな…ッ!」
メディナのガチ差別発言には周囲もドン引きです。
差別的な思考にも、毅然とした態度を示すセロス先生。
メディナの前に立ち、シオを守ろうとする仲間の存在。
シオは怒りを露にしません。
相手の価値観の本質に目を向けようとします。
言葉を大切にしているから。
だからこそ、自分は図書館の大魔術師が好きなんですよね。
総代候補のひとり・シンシア=ロウ=テイと出会う
頭の中を整理するときは鍛錬に限る。
シオの脳筋なところというか、けっこう好きなんですよね。
図書館の大魔術師5巻後半では、表紙に描かれているシンシア=ロウ=テイという少女が登場します。
なぜか空から降ってきたテイを受け止めたシオ。
気が付いたテイは自分ではなくて、シオを心配します。
その理由は彼女の体から放出されている巨大なマナ。
濃すぎるマナは人体に有毒。
規格外のマナを持つテイは、その影響で普通の生活ができなかったといいます。
それは、残念ながら今も続いています。
テイが総代候補であることをよく思っていない人間が、たくさんいるって話です。
優秀な人間が揃っているカフナといえども、そこには感情や立場があるわけで……。
やはり政治的な話は避けて通れ無さそうですね。
総代候補のひとりであるテイと、特殊な混血であるシオが出会った影響が、これからどう描かれるのか、この緊張感を楽しみたいと思います。
図書館の大魔術師6巻の発売日はいつ?
- Q図書館の大魔術師6巻の発売日はいつですか?
- A
2022年6月7日に発売されました。






