恋バナとか聞いていると、のろける期間は一瞬で過ぎ去り、愚痴&下衆な話で盛り上がるイメージがあるんですけど、なんで恋愛に綺麗な印象を抱くんですかね。
自分が捻くれてるってのもあるんですけど…。
彼氏・彼女欲しいという願望が、欲望まみれじゃんって感じるときがあります。
今回紹介するいてもたってもいられないのは、恋愛の理想と現実に、女の性欲や好奇心を交えて描かれる短編漫画です。
いてもたってもいられないののあらすじ
いてもたってもいられないのを読んだ感想
ここ数年、性に関する漫画がけっこう増えていますが、他人の苦悩を知ることによって、自分の言葉遣いや態度を見直すきっかけになるのでいい傾向だと思います。
しかし、そういう題材だからってだけで。
手放しで絶賛されるのはちょっと違いますよね。
絵柄が魅力的だとか、言葉が素晴らしいだとか。
2回、3回と繰り返し読みたくなる魅力があるか。
そこでしか見られない物語はあるか。
他の作品との差別化はやはり必要だと思います。
自分はメッセージ性が強そうだと感じた漫画は積読する傾向があるんですけど…。
本作は性欲を題材にしているにもかかわらず、読後に引きずるような重さが無くて驚きました。
これがけっこう凄いことで。
女性視点の漫画は、男性側を悪役に仕立て上げたり、ドロドロした恋愛が描かれることが多いんですけど本作の場合はそれほどでもなくて…。
想像していたよりもめちゃくちゃ読みやすかった。
大人の関係への興味と欲求。
恋愛への期待と現実。
そして本物と出会ったときの眩い輝き。
自分は女性にもそういう欲求がちゃんとあるんだと知って、なんか安心しました。
いや、もちろん当たり前なんですけど。
必要以上に美化していたかもしれません。
どの物語も特別なわけではなく。
現実に転がっていそうで。
普通の女の子が経験しそうなこと。
その一瞬を、切り取り、輝かせる。
ばったん先生はそれがめちゃくちゃ上手です。
本作はめちゃくちゃ面白いってなる漫画でも。
考えさせられるってタイプの作品でもありません。
漫画を読み終えたら、スッと世界観から抜け出せる。
そういうのもまた魅力のひとつです。
女性はもちろんのこと、短編漫画でいいやつないかと探している人にもオススメなので、興味があるならぜひ読んでみてください。