今でこそ食べなくても「あれは美味しいらしい」とか「毒があって食べられない」という情報を簡単に知ることができるけれど、そこには多くの好奇心と犠牲があったはずだ。
今回紹介するダンピアのおいしい冒険は、17世紀英国に実在したウィリアム・ダンピアという人物の手記をもとに、フィクションとして構成している漫画で、海賊船での冒険だけでなく、当時の船乗りがいろんな食材に挑戦する様子が、とても興味深い内容となっている。
トドやイグアナを食べていたり、当時の世界情勢が描かれていたり、めちゃくちゃ知的好奇心をくすぐられます!
ダンピアのおいしい冒険のあらすじ
17世紀。英国公認の海賊船に、博識かつ好奇心旺盛な探検家ダンピアも乗船した――。
未知の世界を食べて調べる、海洋冒険飯漫画!
ダンピアのおいしい冒険1巻より引用
ネタバレ注意!ダンピアのおいしい冒険のストーリーや魅力
ウィリアム・ダンピアという実在した海賊の話
本作がどういう漫画なのかを分かりやすく説明すると、ウィリアム・ダンピアという海賊の伝記みたいなもので、小学生のころに、マザー・テレサとかエジソンの伝記漫画を読んだ人も多いと思うけど、知的好奇心をくすぐる面白さがある。
欧州諸国の歴史や博物学など読み応えが凄い漫画
17世紀の英国やスペインなど、近隣諸国の情勢や風習などの細かい知識を織り交ぜながら、海を渡って島を巡る冒険をしていて、ワクワク感が凄い。
海賊なので食料は奪ったものから、無ければ現地調達。
サメやトド、リクガメやイグアナなど、味の想像がつかないような生き物を調理している。

©トマトスープ/イースト・プレス
あらすじで海洋冒険飯漫画と記されているので、ジャンルはグルメ漫画に設定しているけれど、料理に魅力を感じているわけでも、食欲をそそられるわけでもない。
どちらかというとサバイバル漫画みたいに、自分には絶対出来ない挑戦をしている人たちの、行動力に強く惹かれる漫画になっている。
自分の知らない世界を知る喜びを教えてくれる良作漫画

©トマトスープ/イースト・プレス
海賊船には色々な過去や目的をもった人物たちが乗り合わせていて、誰かが怪我をしたり、病気になったり、敵襲にあったりと様々なハプニングが、ダンピアたちを苦しめる……。
航海士のカウリーはダンピアの経験や知識がつまっている手記を見て、本を出版することを勧めているが、当時のダンピアは首を横に振っている。
彼が心変わりするきっかけは一体何なのか。
世界情勢が彼らにどういう影響を与えるのか。
小説並みの参考文献をもとに描かれているダンピアのおいしい冒険は、読んだときの満足度がめちゃくちゃ高いので、漫画好きには超オススメできる。
興味がある人はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
ダンピアのおいしい冒険(最新刊)2巻の発売日
ダンピアのおいしい冒険2巻は2020年12月14日に発売です。
ダンピアのおいしい冒険の出版社や連載誌
ダンピアのおいしい冒険はイースト・プレスが運営しているWEBマンガサイト『マトグロッソ』で連載中なので、書店で探すのならお熱いのがお好き?や塩田先生と雨井ちゃんの近くにあると思いますよ。
本作に興味がある人には、アタマの中のアレを食べたいもオススメです!


