少し目を離した隙に、何をしでかすか分からないから育児は難しいし、とても怖い。
だからといって行動に制限をかけるような、意思を無視するような教育をすれば、信頼関係を失いかねませんから、親心にも勇気が必要ですよね。
さて、今回紹介するColori Colore Creareは、とある島にある、のれんに守られているという不思議な町を舞台に、小さな子供の成長や冒険が描かれるほのぼの系ファンタジー漫画。
毎日が刺激的で新鮮で大冒険な子供の成長を優しく見守る大人たちの雰囲気や、怒らずに言うことを聞かせるための機転の利かせ方が勉強になる良い漫画でした。
Colori Colore Creareのあらすじ
【ネタバレ注意】ココクレを読んだ感想
著者・天野こずえさんの漫画
どこか懐かしさを感じる子供が主役のファンタジー漫画
天野こずえさんの新作漫画ということで、バイアスがかかっているのは否定しないんですけど……。
十数年前のアニメを観ているようなデフォルメキャラの可愛さと、この懐かしい雰囲気は読んでいてマジで癒されますね。
なんか、小学生の頃に図書館であさりちゃんとか借りて読んでいたなーとか。
初代プリキュアとか、ミルモでポン!
ぴちぴちピッチみたいな少女向けのアニメも好きだったなーって昔のことを思い出しました。
最初から略称が決定している有難みを感じる
Colori Colore Creare。
コローリコローレクレアーレ。
なんだか覚えづらいタイトルなんですけど、略称はココクレって、書き手側が最初に決めてくれるのはありがたい気遣いですね。
覚えづらいタイトルにするなら、略称はセットにしてくれないと、いざ漫画を購入するときに思い出せません。
あの漫画なんて名前だったけ?で読者を逃すのは勿体ないことですからね。
ほのぼのとした雰囲気にも輪郭がある
さて、ココクレはとある島にあるのれんに守られた町を舞台に、子供の成長や冒険が描かれるファンタジー漫画ということで、ほのぼのとした雰囲気が魅力の作品です。
印象としては家族・育児・島暮らしの漫画に近い。
しかしながら、のれんで境界線を引いている機密性のある土地という設定や、ナチュラルに描かれているファンタジー要素が物語を引き締めています。
ただ可愛くてふにゃふにゃしている漫画じゃなくて、しっかりと輪郭を感じるからダレて無いんですけど……この感覚伝わりますかね?
喫茶店を営む祖父・ジーノ。
天真爛漫な少女・アカの二人暮らし。
そんな二人が出会ったのは謎多き巨大な黒猫。
そして、若葉之守人と呼ばれる、言わば派遣保育士の橙のどかという女性。
のれんの役割は本当に断崖絶壁という危険から守るためなのか、それとも外界に何かあるのかって想像してしまうのは、この黒猫の存在が大きい。
二足歩行だし、中に人間が入っているんじゃないかと思わせる行動は、もはやケットシー。
のどかさんはおそらく上司の誰かと連絡して、この猫は問題ないと判断していますけど、そうなったら問題がある存在がいてもおかしくないですよね……。
こういうほのぼのとした雰囲気なのに、しっかりと読者の想像をかきたてる魅せ方ができているのは本当に流石だなと感心しました。
いやもう、マジで全てが可愛い。
悲観的な展開は十中八九無いでしょうけど、そんなことしなくてもファンタジーやSF漫画は成り立つって証明してくれるようで、日常系漫画好きとしては嬉しい限り。
しかも、ARIAと同じく水の惑星・AQUAが舞台になっているらしく、前作のファンとしては共通点をみつける楽しさがありますし、初めて読む方は逆に前作が気になりますよね。
アニメでも漫画でもどちらでもいいので、この機会に併せてARIAの魅力も知ってほしい!!
若葉之守人という派遣保育士が描かれる
子供のすることだからで許してくれる人もいるけど、やはり保護者がコントロールする姿勢は必要。
ときには叱ることも必要ですし、それが楽な手段。
しかし、言葉を間違えればそれが一生トラウマとして残る可能性がある諸刃の剣なんですよね。
子供の目線に降りて、どうすれば言葉が伝わるのか考える。
大人側に柔軟な思考が求められます。
ココクレでは若葉之守人と呼ばれる、言わば派遣保育士という職業が描かれるわけですけど、のどかさんの柔和な雰囲気と、機転の利かせ方は本当に尊敬します。
落ち込むアカをたくさんの花丸で褒めるところや、列車内で子供を大人しくさせるために、止まり続けるゲームを提案する描写は心にグッときました。
疲れた心を癒してくれる素敵な漫画。
興味があるならぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
【最新刊】Colori Colore Creare 4巻の発売日
- QColori Colore Creare 4巻の発売日はいつですか?
- A
2024年4月10日に発売予定です。