【チ。－地球の運動について－】地動説を信じた愚か者たちを描く鳥肌級にカッコイイ歴史漫画

昔のほうがいい時代だったと語る人がたまにいますけど、そんなわけないんですよね。

都合の悪い情報が表に出ることなく、暴力と教育が結びつき、意味不明な精神論がまかり通っていた時代に起きた、たくさんの事件や事故の反省の上に今があるわけですから。

思っていることを何でも言える今の時代は幸せですよ。

さて、今回紹介するチ。－地球の運動について－は天動説が常識の中世ヨーロッパにおいて、地動説に人生をささげた愚か者たちを描く、クソカッコいい歴史漫画です。

重苦しい雰囲気が苦手な自分でも、世界観にグッと惹きこまれて離れれないくらい、信念を持っている人間のカッコよさや読後の余韻がものすごい漫画でした。

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まずはじめに、チ。－地球の運動について－に関する基本情報や、こういう作品が好きなら相性がいいよ！って漫画をいくつか紹介したいと思います。

チ。－地球の運動について－は小学館が運営している週刊スピリッツの公式サイトで第2話無料で読めますよ！

チ。－地球の運動について－のあらすじ

【ネタバレ注意】チ。－地球の運動について－を読んだ感想

著者・魚豊が描いた漫画

地動説の美しさに出会ってしまった異端者を描く漫画

あなたは日本人でよかったと感じることありますか？
自分が一つ挙げるとすれば、宗教観って答えます。

習慣とか決まり事はあるものの、普段は無意識で生活できるし、信じるも信じないも自由。

生まれた瞬間に強制されない。
これ、けっこう重要だと思います。

今はSNSの影響で、隠されていた情報がバンバン表に出てきてしまう時代だけど、それこそ歴史を辿ると、信仰心を利用した悪事が平然と行われていたのではないでしょうか。

神が創造した地球が宇宙の中心という天動説。
それを否定することは神への冒涜。
この極論がまかり通った時代って、想像するだけでめちゃくちゃ怖いですよね。

チ。－地球の運動について－は、異端思想が過激に弾圧されていた中世ヨーロッパを舞台に描かれている歴史漫画です。

教科書で習う自転や公転など、太陽を中心に地球が動いている考え方である地動説を証明をしようと人生をかけた者たちの活動が描かれていきます。

物語が拷問から始まるかなりエグい内容。
重苦しい雰囲気が苦手な自分でも、信念や言葉にグッと世界観に惹きこまれました。

なにより、合理的に生きるを信条としている人間が、利口な生き方を知っているのにも関わらず、一度芽生えた疑問と好奇心、そして感動のために突き進む姿が印象的でした。

読後にしばらく余韻が残る重めの漫画

言葉のセンスも秀逸。
「不正解は無意味を意味しない」
「怖い。だが怖くない人生などその本質を欠く」
「僕の命にかえてでも、この感動を生き残らす」
など、めちゃくちゃ心に響きます。

たまに、こういう作品があるんですよね。
苦手意識を超えてくる凄い漫画が。
直感に従うのも悪くないって勘違いしちゃうんですよ。

内容的には間違いなく大人向け。
グロ耐性はあるに越したことはないです。

歴史漫画が好きな人に超おすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてください！

【最新刊】チ。－地球の運動について－8巻の発売日