- Q一命様お断りは面白い漫画でしたか?
- A
個人的にはトリコのグルメカジノ編みたいな雰囲気でかなり面白かったです。死ぬほど美味しいが比喩表現ではなく現実で、それゆえに一命様お断り。不死身のお客様限定の移動食堂という尖っているコンセプト、シックな世界観が読んでいて楽しい漫画でした。
『一命様お断り』の読書感覚

一命様お断りを読んだ感覚の話をすると、グルメファンタジーのパワーバランスって7:3でグルメを中心に描かれているのが普通なんですけど、本作はむしろ逆。ファンタジーな世界観やビジュアルで魅了してくれるので、既存の作品よりもサクッと楽しめました。
『一命様お断り』の内容と読んだ感想

point①テンプレではないグルメファンタジー漫画
私はけっこうグルメファンタジーが好きでよく読むんですけど、やはりこのジャンルには『トリコ』という越えられない壁、圧倒的王者が君臨していて、描いている側の難しさは容易に想像できます。
本来であればグルメ×ファンタジーを組み合わせた作品を描こうと思ったら、トリコっぽい漫画が量産されるはずなんですけど、そうはなっていません。
なぜなら、ちゃんと異世界らしい架空の食べ物を描こうと思ったらもうトリコで描かれている可能性があるんですから、そりゃあ二番煎じどころか、三番手すら現れませんよね。読者としてはトリコのルートに進んでほしいんですけど、みんな『異世界居酒屋のぶ』の方向に進んで行っちゃいます。
トリコと同じく異世界居酒屋のぶもまた衝撃を受けた作品のひとつで、こちらは店舗内という閉鎖的な空間での物語なので、真似されやすいんでしょうね。一つ二つならまだしも、最近はジェネリックのぶみたいな作品が多くて、じゃあ本家を読めばいいやって思ってしまいます。
私はそういうテンプレな展開も大好物だからいいんですけど、せっかくのファンタジーなのに日本食無双で、現地の食材が一切登場しないのは味気ないといいますか、レストランで冷凍食品が出てくる感覚になっている読者も多いんだろうなって、このジャンルの未来を杞憂していました。
じゃあ、今回紹介する一命様お断りはどうなんだって話ですよね。
これがまた、久々に異世界感を堪能できるグルメファンタジーに出会えてめっちゃ嬉しかったです。しかもポップじゃなくてシックな世界観なんですよ。ランチじゃなくてディナーですし、店舗じゃなくて移動屋台ですし、お客さんは不死身限定という制限付きなのも尖っていていいんです!
point②.比喩表現ではない死ぬほど美味しい料理の数々
よく言うだろ、体に悪いものほどうまいってね。
一命様お断り50p
私たちは普段から死ぬほど美味いなんて表現を使いますけど、一命様お断りで描かれるのは比喩表現ではありません。正真正銘、食べたら死んでしまう料理の数々。だからこそ初見のお客さんを断る一見さんお断りと、命がひとつしかないお客さんお断りのダブルミーニングなんですね。
私たち日本人も調理に専門の免許が必要なくらい全身に毒をもっているフグを食べる文化を持っていますけど、一命様お断りは新鮮さを最優先して、そんなまどろっこしいことをせずに毒のままいただくのです。
食う地方もあるけど、ありゃ漬物にして毒抜いたやつだし、魔菜農家も引っこ抜く前に〆ちまうだろ?
一命様お断り54p
ファンタジー漫画ではお馴染みのマンドラゴラを、踊り食いならぬ叫び食いする不死者たち。勇者にヴァンパイアに不死鳥というそうそうたるメンツ。全身から流血しながら強烈な旨味を堪能している様子は他のグルメファンタジーにはない読書感覚でゾクゾクしました。
point③.重すぎず軽すぎずのバランス感覚が絶妙
読後感覚の話でも軽く触れてはいるんですけど、良い意味で普通なんです。個人的にはこの感じでノンストレスで読めるんだ!ってけっこう衝撃的で、窓口基先生の技量の高さに驚きました。もちろん微グロ描写はあるんですけど、ちゃんと馴染んでいるので読後に尾を引かないんですよね。
人によってはもっと重くてもよかったって意見もあるでしょうけど、私は重めの人間ドラマ的な話を読むと一日中引きずるタイプなので、絵で魅せる場面と言葉で説明する場面のメリハリや絶妙なバランス感覚には感嘆しましたよ。
以上、一命様お断りの紹介でした。
主人公はいかにして不死身の体を手に入れたのか?
ぜひ、ご自身の目で確かめてくださいね!
『一命様お断り』の作者紹介

一命様お断りの作者である窓口基さんは『東京入星管理局』『冒険には、武器が必要だ!』『多良さんのウワサ』などを描いています。
『一命様お断り』と相性が良い漫画読者は?

『一命様お断り』に関するよくあるQ&Aまとめ



