この記事では、ハルタから青騎士で移籍連載をはじめてから、久しぶりに単行本が発売された『乙嫁語り14巻』のネタバレ注意な見どころを紹介します。
13巻ではスミスさんが双子夫婦に会いに行ったり、情勢の圧迫によってカルルクたちに会いに行くか引き返すかの選択を迫られる展開となりました。
その続きとなる乙嫁語り14巻では、戦いに赴く当事者であるアゼルたち草原の民が、強い結束のために花嫁をかけた馬競べを開催する様子が描かれていきます。
乙嫁語り14巻のあらすじ
アミルの兄、アゼルらが冬の草原を駆ける!
新章、馬競ベ編!
中央アジアを舞台に、さまざまな結婚模様を描く乙嫁語り。
アミルの兄、アゼルとその仲間たちは、草原の民どうしの結束を果たすために馬競べへ参加することに!新たな乙嫁も多数登場!
【ネタバレ注意】乙嫁語り14巻を読んだ感想

今までは1年に1冊ペースでしたけど、青騎士に移籍連載した影響で、今回は発売が遅くなりましたね。
ハルタや青騎士の漫画は画力も素晴らしく、精神年齢が高い大人になってからでも楽しめる漫画が数多く揃っています。
しかし、青年漫画の刊行ペースが平均8カ月に対して、2年近く待つことになると、さすがに前回の内容も覚えていないし、熱量も失われてしまいます。
人間は基本的に飽き性で、新しい物が好きです。
歳を取れば価値観も変わります。
漫画がつまらなくなったと言われる原因がそれ。
単行本1巻の発売日から読んでいる人は、10巻を超える頃には単純計算で10歳年齢を重ねています。
初見の感動や興奮はそんなに持続しませんよ。
単行本の発売間隔は遅くても1年半以内にしてほしいのは、全読者の本音だと思います。
さて、話がそれましたけどそろそろ本題にいきましょうか。
乙嫁語り14巻では情勢の圧迫にともなって、アゼルたち草原の民の関係性にも変化が生じてきました。
過去の話が現在にリンクしてしまっているので、某国と言葉を濁して書いていきますけども、近隣の村や町で諍いあっていては、大きな敵に滅ぼされてしまう。
そこで、同盟を結ぼうではないかという方向性で、アゼルたちは話を進めていきます。
しかし、昨日の敵をいきなり全面的に信頼しろと言われても、それは無理な話。
そういうときに使われる手段のひとつに政略結婚があるわけですよ。
アゼルたちにはこれ以上美味しい話は存在しない。
だけど、相手にとっては、貧しい村に大切な娘を預けるわけにはいかないのもまた事実で……。
アゼルたちは馬競べという、競馬みたいな集団レースで女性たちに挑みます。
もうね、やっぱり森薫先生の画力は凄いですね。
馬の美しさもさることながら、私が感嘆したのは50pの2コマ。
アゼルの対となる女性の表情差分です。
感情が読み取れないクール系美人なのに、口角の太さや瞼の線の数だけで、無表情から微笑んでいるように魅せる表現力は別格だと思いました。
新キャラの乙嫁たちは三者三様。
アゼルは自身と対等の強い女性を選んだ。
ジョルクは押しの強い女性に逆に選ばれる。
バイマトは一度目の結婚で心身に傷を負った女性を選んだ。
男女の位置関係が横と前後。
全部描かれたのもいいですよね。
とはいえ、この巻で目を引いたのは馬の美しさでしょう。
自分は別に競馬が好きってわけじゃないんですけど、疾走感のある馬をこんなに色んな角度から描いてくれる漫画ってなかなか無いので、読んでいて楽しかった。
この幸せな日常がいつ緊張に包まれるのか。
できれば、アミルとカルルク夫妻の仲睦まじい姿をもっと描いてからにして欲しいですね。
乙嫁語り15巻の発売日
- Q乙嫁語り15巻の発売日はいつですか?
- A
2024年11月20日に発売されました。