学生の頃にあれだけ頑張って覚えたのに、大人になって記憶に残っているのは、やはり室町・江戸あたりの戦国時代なんですよね。
文化の発展度合いとか、歴史的事実の裏付けとか。
エピソードの豊富さが桁違いってのもあるんでしょうけど、ドラマや漫画、小説で使用されるのは、だいたいその辺ですからね。
ただ、今回紹介する逃げ上手の若君は、他とは違って鎌倉幕府滅亡後の南北朝時代が描かれています。
鎌倉幕府の後継者候補だった北条時行は、逃げることに関してはまさに天才で、そんな彼を保護した神官・諏訪頼重に導かれるように、英雄へと成長していきます。
逃げ上手の若君のあらすじ
ネタバレ注意!逃げ上手の若君を読んだ感想
作者・松井優征さんの漫画
南北朝時代を描く珍しい歴史漫画
勉強ってなると歴史は覚える言葉が多くて大変で、なんでそうなったのかっていうストーリーまでなかなか楽しめないんですよね。
単語を覚えるうえで、その背景を知ることが重要ってのは分かっているんですけど…。
似たような名前がたくさん出てくると、イライラして心が折れそうになった経験を思い出しました。
さて、逃げ上手の若君はなんと戦国時代ではなく、1333年の鎌倉幕府滅亡後を描く漫画です。
重要な出来事や登場人物は変わらないので、同じようなストーリー展開になりがちな歴史漫画。
織田信長が出てこないってだけで興味を惹かれました。
大人になった今だからこそ、足利尊氏とか北条家とか、その辺の出来事を楽しめそうです。
戦いの結末が決まっているからこそ、史実通りに素直に描かれるのか、それとも漫画らしくフィクションを交えて描かれるのか……。
1巻を読み終えた段階で、北条時行がどんな武将だったかを調べて、先のことを想像してしまった。
ハッピーエンドが理想ですけど、時代が時代ですからね。
北条時行の最期もアレだったみたいですし……。
凶悪な人物との魅力的な戦いが描かれる
松井優征さんの漫画って、狂人キャラがほんとにいい味出してるんですよね。
表情も、言動もいい意味で気持ち悪い。
キャラデザが超好みってわけでも、絵が特別上手いとも感じないんですけど、戦闘描写に関しては何が起こっているのか分かりやすくて好きです。
コメディ感が強めな日常から、一気に緊張感高まる激しい戦闘描写に切り替わる。
読者の感情を揺さぶるのが本当に上手だと思います。
北条時行を保護した神官・諏訪頼重は未来視できるという設定なので、必ずしも史実通りではなく、多少のフィクションを交えながら物語が展開されていくのかな。
虎穴に入らずんば虎子を得ずといいますが。
北条時行を英雄へと導くために、逃げる力を活かす方向で育てる方法を考える参謀役も普通ではありません。
北条氏を裏切り鎌倉幕府を滅亡させ、後に室町幕府を開いた足利尊氏。
ただの逆賊として描かれるのか。
それとも複雑な胸の内が語られるのか。
どちらにせよゾクゾクさせてくれそうだ。
【最新刊】逃げ上手の若君16巻の発売日
- Q逃げ上手の若君16巻の発売日はいつですか?
- A
2024年7月4日発売です。
【無料】逃げ上手の若君を試し読みする方法
逃げ上手の若君は集英社が刊行している漫画誌・週刊少年ジャンプで連載中なので、少年ジャンプ+より無料で第3話まで試し読みできます。