2021年注目の新作漫画

【ペルシャの幻術師】司馬遼太郎の短編小説を蔵西が華麗に描く歴史漫画

4.0
ペルシャの幻術師1巻の表紙画像
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ミステリー小説やライトノベルが原作の漫画はよくあるけれど、歴史に名を残すような文豪の小説がコミカライズされているとは思いもしませんでした。

今回紹介するペルシャの幻術師は、梟の城で直木賞を受賞した小説家・司馬遼太郎さんの幻のデビュー作とも言われる作品。

十三世紀のペルシャを舞台に、籠の中の美女を奪い合う男二人という三角関係と、嫌悪感とは裏腹に昂る主人公の複雑な心理描写の漫画になっています。

表紙に描かれているヒロインの美しい佇まい、髪の毛や装飾品などの緻密な作画、小説原作の漫画ならではの人間味に魅了される漫画でした。

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ペルシャの幻術師のあらすじ

あらすじ

十三世紀、世界を席巻したモンゴル軍の猛攻は、ペルシャにまで至った。

モンゴル軍団を率いる大鷹汗シンホルハガンボルトルは、ペルシャ高原の町メナムに攻めいる。

ボルトルはメナムで美姫・ナンを見初め、自らへの愛を求める。

そこに、ボルトルの命を狙う幻術師・アッサムが現れ、ナンを幻惑する――。

ネタバレ注意!ペルシャの幻術師を読んだ感想

ペルシャの幻術師1巻の裏表紙画像
ペルシャの幻術師1巻の裏表紙画像
©司馬遼太郎/蔵西/文藝春秋

原作・司馬遼太郎と漫画・蔵西の著書

言わずと知れた文豪・司馬遼太郎さんは、直木賞を受賞した梟の城を始め、竜馬がゆく燃えよ剣など多くの著作があります。

漫画を担当している蔵西さんは、流転のテルマや、文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選出された月と金のシャングリラを描いています。

静止画は緻密だがキャラクターの動きは大味で豪快

大体の漫画は、関連情報で表紙をみたことあるんですけど、ペルシャの幻術師に関しては、本屋で初めてその存在を知りました。

それもそのはず、本作は週刊文春で連載。
どうりで情報網に引っかからないわけです。

表紙の出来栄えはまさに圧巻。
ヒロインの幾多にも編み込まれた金髪の美しさに目を奪われ、気づけは手に取っていました。

先に述べておきますが、電子書籍と単行本で購入を迷うなら、別に電子で良いと思います。

海外の歴史が題材になっている漫画らしく、装飾品の模様や風景の作画は緻密ですが、主要キャラ以外の作画はわりと大味な印象を受けると思います。

漫画をあまり読まないであろう中高年が読者層の週刊誌なので、コマ割りは大きめで読みやすさ重視。

情報量が少なく、流れるように物語が進んでいくので、美しい場面が強く印象に残ります。

嫌悪と同時に高揚するヒロインの人間らしさが魅力

十三世紀、ペルシャ高原の町・メナムを攻めたモンゴル軍を率いる大鷹汗シンホルハガンボルトルは、そこでナンという女性に見惚れ、自身への愛を求めます。

力で屈服させるのではなく、ナンが心と体を自ら開くのを待つボルトル。

しかし、町に血を流させた張本人に、ナンが簡単に惚れることなどありません。

強さを誇ることでしか、女性を口説く術を知らないボルトル。
逃げることもできず、籠の鳥となっているナン。

そんな二人の前に現れた、ボルトルの命を狙う幻術師・アッサム。

嫌悪感を抱いていた戦いに、いつの間にか高揚している自分に気づくナン……というのが物語の概要。

戦いに明け暮れた時代らしく豪胆なボルトルは、英傑でありながらまるで少年のよう。

そんな彼が恋心を抱いているナンは、悲劇のヒロインでありながら、そう感じさせない不思議な魅力を持っています。

事実は小説よりも奇なりと言いますが、本来の人間の感情や性格は、言葉一つで言い表せないくらい複雑なもので、ナンからはその人間らしさを感じます。

ボルトルへも憎しみから心を閉ざすということはなく、ただ単に彼が好かれる方法を知らないだけ。

二人の前に現れたアッサムが物語をどう動かすのか。
幻想と愛と滅びの物語ということで、続きが楽しみです。

ペルシャの幻術師を無料で試し読みする方法

ペルシャの幻術師は文藝春秋が刊行している雑誌・週刊文春で連載中なので、pixivコミック内のレーベル・文春コミックより無料で第2話まで試し読みできます。

本作を書店で探すなら、以下の漫画の近くにあると思います。

漫画以外の商品レビューは【ゴマロク】でしているので、そちらもよろしくお願いします。
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