この記事ではマンガ大賞2018で第1位に選ばれ、2021年には第2期アニメが放送されている動物版青春ヒューマンドラマ『BEASTARS22巻』のネタバレ注意な見どころを紹介します。
メロンとレゴシの最終決戦が、草食獣と肉食獣にどのような影響を及ぼすのか?ハルとの関係はどうなるのか?最後までBEASTARSらしい展開が描かれていました。
ビースターズ22巻のあらすじ
レゴシとルイ。それぞれの形で世界を変えようと奮闘する2匹。
その想いが、今まで見えないように、触れられないようにされてきた裏市の分厚い壁を壊した。次々と裏市になだれ込んでいく草食獣たち。
ビースターズ22巻より引用
もう隔たりなんてない。
肉草入り乱れる大騒ぎの中、見覚えのある角をしたガゼルを発見したヤフヤだが…!?
ネタバレ注意!ビースターズ22巻の見どころ&最後まで読んだ感想
単行本勢の自分はBEASTARS完結の予告がでたときに「マジで⁉もう終わっちゃうの?」ってかなり驚いた。
たしかにBEASTARSは学園編とメロン編で、もう二部やっているようなものだから、ここで完結したほうが綺麗に物語が締まるのかもしれないけど、それでもレゴシをもう見れないのはとても寂しく感じる。
動物版青春ヒューマンドラマとはよくいったもので、殴り合いよりも、信念や言葉のぶつかり合いを魅せてくれた漫画だった。
個人的には1回目に読んだときはこれで終わり?ってなったんだけど、2回読んだらこの展開はビースターズらしいなって納得できた。
BEASTARS22巻の最終局面でメロンの父親が登場するんだけど、これがまぁどうしようもないヤツで「普通そんなの男は逃げるでしょう?」とヘラヘラしている姿には心底腹が立った。
メロンは最後までひねくれたキャラクターだったけれど、彼の悪役に徹する性格が無ければ、綺麗ごとだけでぬるっと終わっていたかもしれない。
裏市を初めて直視した草食獣と「肉食獣は…草食獣を傷つけたくて食べたいと思ってるんじゃないんだ!!」という肉食獣の魂の叫び。
裏市にある店を壊して周るのは余計な火種にならん?と思いはしたけど両者が一歩踏み出すにはキッカケになる。
メロンに勝って終わり……なんて単純な話ではなく、レゴシの理想を一蹴するような「お前の筋書きだってなっちゃいねぇんだよレゴシ」と自死をしようとするあたり、とてもBEASTARSらしいなと思った。
言葉や考え方が魅力の漫画なのに、意見が交わらない寂しさやモヤモヤが残る展開は現実的で、こういう幕引きを選ぶ凄さが、BEASTARSが人気だった所以だろう。
ルイ先輩とジュノのその後の話や、レゴシとハルちゃんの斜め上を行くプロポーズの話なども面白くて、あと1冊丸ごと将来の話を読んでみたかったなぁというのが正直な本音だ。
板垣巴留先生が次にどんな物語を生み出すのか、次回作を楽しみに待ちたいと思う。