この記事では2017年にアニメ化された社交ダンス漫画『ボールルームへようこそ12巻』のネタバレ注意な見どころを紹介します。
11巻では都民大会A級戦の決着が描かれ、釘宮さんとの衝突で多々良が負傷する展開となりました。
その続きとなるボールルームへようこそ12巻では、仙台GPに出場できなくなった多々良が、日本トップクラスのダンサーが集う練習場に通い、新たな知見を得る様子が描かれていきます。
ボールルームへようこそ12巻のあらすじ
【ネタバレ注意】ボールルームへようこそ12巻を読んだ感想
有意義で刺激の強い療養期間の過ごし方が描かれる
名前は伏せますけど、強い言葉に対して説得力の無いスポーツ漫画を読んだばかりなので、ボールルームへようこその言語化する能力がいかに凄いか、ちょっと感動しました。
目を怪我した影響で目標としていた仙台GPを欠場することになった多々良は、釘宮さんの紹介で、日本トップクラスのダンサーが集う練習場・Bresを訪れることになります。
スポーツをするうえで怪我や挫折はつきもの。
その療養期間に何をするのか。
自分の練習方法や生活習慣の見直し。
目標設定などをちゃんとできるのか。
立ち止まった時間を無駄にしないのが、スポーツをするうえでとても大切になってきます。
内気な多々良にとっては、自分の交友関係の外から、自分にとって社交ダンスはどういう存在なのか見つめ直すにはいいきっかけ。
良くも悪くも、実力がある人たちだからこそ。
回りくどい言い方をせずハッキリと意見をぶつけてくる。
人間関係に優しさは必要ですけど、スポーツにそれを持ち込むと、本人のためにはなりません。
違うと感じたら反論すればいいだけの話。
そこから議論に繋がっていきますからね。
しかし、自分を中途半端な人間だと感じている多々良は、反論できるレベルに達していません。
アイドルダンサーという皮肉は理解できる
ただ、多々良が憧れている、目標でもある清春&雫ペアが嫌いだと言われているのは読者の私としても、なかなか衝撃的な一幕でした。
その理由は納得できるというか……。
凄く考えさせられるものではありました。
会場を包み込む、まるでアイドルに向けられているかのような黄色い声援は異質なもの。
他の競技者にとってその空気は、けっして居心地のいいものではないでしょう。
ファンの数も実力の内と言われればその通り。
悪いのは清春でも雫でもありません。
しかし、そう簡単に割り切れないのが人間。
ファンが嫌い=その人たちが応援している人が嫌いってなるのは当然の心理といえます。
知名度が判定に影響しているんじゃないか。
審査基準が審判の主観による部分が大きい、コンテストの世界では絶対そういう不満はありますよね。
競技シーンは一体どういうものなのか。
色々考えて、時々考えない。
自分を塗り替えるような刺激的な感覚を味わった療養期間を経て、多々良は復帰する。
人に憧れて社交ダンスを始めた、不純な動機。
明確な目標が無いから、迷うしブレる。
新キャラ・蔵内一創が多々良に何をもたらすのか
12巻から登場する新キャラ・蔵内一創。
温和な口調や表情の裏に隠された本性は気になるところ。
実力があるから、プロを目指すわけでもない。
ダンスが好きだから、続けられるわけでもない。
各々に事情があり、人生観の違いがある。
そんな彼にとって最後の三笠宮杯。
純粋無垢な子供のダンサーではなくなった多々良が、これからどのようにダンスに向き合うのか。
次の展開がとても楽しみです。
【最新刊】ボールルームへようこそ13巻の発売日
- Qボールルームへようこそ13巻はいつ頃発売ですか?
- A
2023年秋頃発売予定です。