初めて眼鏡をかけたときは、ここまで違うのかと、世界の解像度が変わって感動したのを覚えている。
自分は眼鏡さえかければ、何不自由ない生活を過ごせる。
しかし、見えないことが“普通”の人に社会は優しくない。
今回紹介するヤンキー君と白杖ガールは、タイトルに記載されているように、ヤンキーの青年が弱視の少女に恋をするというピュアなラブコメで、本人だけでなく家族の苦悩や、厳しい現実も描かれていて、多くの学びを得られる漫画だった。
社会的弱者が抱えている問題と、ピュアなラブコメをバランスよく描いていて、4コマ漫画という形式のおかげで、重すぎないけど心に響く作品になっています。
ヤンキー君と白杖ガールのあらすじ
最恐ヤンキー×弱視女子高生ラブコメディ!
街を牛耳る最恐ヤンキー・黒川森生(18)と盲学校高等部に通う弱視の赤座ユキコ(16)。
出会ってしまった運命のふたり――!
ネタバレ注意!ヤンキー君と白杖ガールを読んだ感想
弱視の少女とヤンキーのピュアな恋愛が描かれる
ヤンキー君と白杖ガールのヒロイン・赤座ユキコは、光は感じる、色はぼんやりとわかるくらいの弱視で、つねに白い霧の中にいるみたいだと説明している。
そんなユキコが、点字ブロックの上を歩いているヤンキー・黒川森生に説教したことで、なぜか懐かれるようになって……という展開から本作は始まる。
最初こそ、森生の眼の傷とか、絵柄の可愛らしさに対してヤンキーという設定が浮いている感じあったけれど、それは読んでいくうちに慣れた。
甘めのラブコメと、障害やマイノリティという重めの話。
このバランスがとても良い漫画だと読んでいて凄く思う。
ユキコにとって見えないことは日常。
映画館でポップコーンを食べる。
デートでヒールの靴を履くなど“普通のこと”を楽しむユキコの笑顔が、超絶可愛くて眩しい。
今は大丈夫でも、未来を考えたときに事故や病気で体が不自由になっているかもしれないし、高齢者になったときに一人で生きていくのは、ほぼ不可能だ。
誰にでも社会的弱者になる可能性はあって、人と人の繋がりって大切だよなって考えさせられる。
厳しい現実に立ち向かう勇気を貰える漫画
ユキコにはシスコンの姉・イズミがいるんだけど『時々あの子の家族であることを放り出したくなるのに……』という補助する家族の本音がしっかりと描かれている。
「もっと私をみて」
「お姉ちゃん私が人間に見えてる?」
ヤンキー君と白杖ガールの言葉はとても重く、心に響く。
将来を見据えてアルバイトに挑戦するという話では、盲学校の先生の「自分がどんな見え方で、どんな性格で、なにができてなにが難しいか、どんな工夫ができるのか、やりたいことを決めて自分から行くのよ」という熱い言葉が印象に残っている。
4コマ漫画でストーリーが分かりやすく、心温まるような漫画が好きな人に超オススメなので、興味がある人はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
ヤンキー君と白杖ガール(最新刊)7巻の発売日
ヤンキー君と白杖ガール7巻は2021年12月23日に発売予定です。
ヤンキー君と白杖ガールを無料で試し読みする方法
ヤンキー君と白杖ガールは無料WEBマンガサイト・マンガハックで連載中なので、無料で読むことができます。
本作に興味がある人は、声が出せない少女は彼女が優しすぎると思っているもオススメです!


