接客業を経験した人間は店員に優しくなる。
これは割と本当の話で、他の店員のミスとか、明らかに相手の言っていることがおかしくてもとりあえず謝罪しないといけない理不尽な経験をするんですよ。
バイトの入れ替わりが激しいお店とか、もういない店員に対する低評価が、口コミとして何年も残るのってけっこう可哀想だなって思います。
さて、今回紹介するラーメン赤猫は製麺から接客まで全ての業務を猫がこなすラーメン屋で起こる人間ドラマ?猫ドラマ?が魅力の漫画です。
主要キャラクターが猫と虎という尖った設定でありながら、迷惑客に対して猫好きのお客さんが味方してくれる人情味溢れる雰囲気がとても素敵な漫画でした。
ラーメン赤猫のあらすじ
猫が営むラーメン屋に面接をしに来た珠子。
店長からの質問に「犬派」と答えて、あっさりと採用されたのだが…、仕事内容は猫の世話係!?ラーメン赤猫、癒し大盛りで始まります!!
【ネタバレ注意】ラーメン赤猫を読んだ感想

著者・アンギャマンの漫画
猫×料理の組み合わせという発想の勝利
まさに発想の勝利と言うべきか。
それとも、逆転の発想と言うべきか。
もうタイトルと表紙で内容が気になりますよね。
ただのラーメン漫画だったらこうはならん。
いや、屋台のおっちゃんの人間ドラマとか見てみたい気もするけど、一部の漫画好きしか購入しないようなマニアックな短編漫画になるでしょう。
ラーメン屋を題材にするにあたって、どうすれば万人受けする内容になるかは間違いなく課題になる。
その解決策を探る過程で、キャラクターを人間ではなく動物にしてみてはどうかって案は出るには出ると思うんですよ……。
ただ、料理と動物の相性は最悪。
衛生面でどうなんだって疑問を避けては通れません。
接客だけならともかく、厨房内に動物がいることに忌避感を覚える人も多いと思う。
でもね、ラーメン赤猫はそこをゴリ押し。
猫が営んでいるお店だから、多少の毛の混入は勘弁してくれって貼り紙ひとつで済ましています。
まるで、難しく考えるなって言われているみたい。
自分が創作側の人間だったら……。
設定を思いついても、この素材を扱うことはできないでしょう。

猫好きのお客さんがつくるお店の雰囲気が素敵
それに、出オチで終わらないのもこの漫画の魅力です。
こういうキャラに依存する漫画は、最初のインパクトが強くて右肩下がりになりがちで、世界観に慣れてしまったら最後。
しかし、ラーメン赤猫はそれぞれのキャラがたっているし、昔ながらのラーメン屋って感じで、お客さん含めて人情味溢れる雰囲気が素敵なんですよね。
最近のコンビニやチェーン店は本当に美味しいですし、UberEatsも凄く便利なんですけど、こういう大将がいるお店に足を運びたくなるもんです。
迷惑客に二度と来るな!と言える。
それを援護射撃してくれる世界観は、接客業に携わる人にとってのまさに理想ですよね。
それぞれの過去に何があって、これからどう成長していくのか。
そういう人間・猫ドラマが心に沁みます。
【最新刊】ラーメン赤猫2巻の発売日
- Qラーメン赤猫2巻はいつ頃発売ですか?
- A
2022年12月2日に発売予定です。
ラーメン赤猫を無料で試し読みする方法
