男女の間に友情は成立するか?って質問は個人的に嫌いで、そもそも友達になっていない相手と恋愛をしたところで上手くいかないだろって思うんですよね。
とはいえ、距離感が近すぎると既にマンネリ化していて、恋愛感情が湧かないって心理も理解できるから、恋愛って難しいなって感じます。
さて、今回紹介する隣のお姉さんが好きは、映画が大好きなヒロインと仲良くなるために、不純な動機で映画を一緒に観始めた主人公の甘酸っぱい思春期が描かれるラブコメ漫画。
純度高めな主人公の本音もいいし、将来を見据えていて恋愛に興味なさそうなヒロインの雰囲気も胸を締め付けてきて、ただ甘いだけじゃないラブコメになっていました。
隣のお姉さんが好きのあらすじ
【ネタバレ注意】隣のお姉さんが好きを読んだ感想
作者・藤近小梅さんの作品
フィクションとリアリティのバランスが良い漫画
この物語はフィクションです。
わかっていても多少のリアリティを求めてしまうのは当然で、そのバランス調整がラブコメ漫画の優劣を左右するんですよね。
十中八九、恋人になるって着地地点は決まっている。
それまでの過程で、もしかしたら……。
って1ミリでも思わせてくれるラブコメ漫画は、そうそうあるものではありません。
藤近小梅さんが描いている、好きな子がめがねを忘れたは、話のパターンが決まっているタイプかと思いきや、この先どうなるんやって展開があって凄くいいんですよね。
ですから、新作漫画にも凄く期待していたんですけど、想像以上によくて驚かされました!
脈ナシじゃね?って雰囲気を感じる珍しいラブコメ漫画
物語の内容はというと、中学二年生の主人公が、お隣さんの高校二年生のヒロインに恋をするピュアなラブコメ漫画。
ヒロインの趣味が映画鑑賞だから、おすすめの映画を一緒に観ることを口実に、ただ仲良くなろうと頑張るラブコメが展開されていくわけなんですけど……。
現実だと、学生恋愛の方が歳の差に対してシビア。
同級生との恋愛が普通だし、先輩後輩の関係から恋人に発展したとしても、片方が学校を卒業した瞬間に別れるのが現実ってのは、皆さんご存じの通りでしょう。
ヒロインは高校二年生。
将来を見据える重要な時期。
就職するにしても、進学するにしても。
県外に行く、もしくはハーフという設定から海外に行く可能性だってあります。
遠距離恋愛なんて、恋人になって何年後を描かない物語だから綺麗に感じるだけで、すれ違っている時間に、付き合ってる意味ある?と、耐えられない人の方が圧倒的に多い。
将来を考え始めたときに、大学生相手ならまだしも。
中学生に恋愛感情なんて抱きませんよね。
主人公は仲良くなりたいという下心はありつつも、映画を一緒に観ている時間は真剣で、気持ちを直球で伝えている姿にも好印象なんですけど……。
ヒロインには夢や目標があって。
今ではなく未来を見据えている雰囲気が、主人公にとってはミステリアスでカッコよく映っているけど、それがまた脈ナシ感があってどうなることやら。
ニヤニヤしてしまう微笑ましさと先行きの不透明さ。
その両方がバランスよくミックスされているラブコメ漫画の今後がとても楽しみです。
【最新刊】隣のお姉さんが好き4巻の発売日【完結】
- Q隣のお姉さんが好き4巻の発売日はいつですか?
- A
2023年12月20日発売予定です。