人の口の戸は立てられぬという言葉が存在するように、学校みたいな狭いコミュニティでは、本当かどうか分からない噂話が瞬く間に広がります。
誰と誰が付き合ったみたいな話ならまだしも。
別れた瞬間にどちらが悪かったのか……。
みたいな、誰も得しない噂話が耳に入ってくる経験って一度はありますよね。
さて、今回紹介する放課後ひみつクラブは、変な思い付きから思わぬ秘密を暴き、何かをするわけでもなく自己満足する不思議な世界観が魅力のギャグ漫画。
可愛い絵柄とキャラクターのコミカルな動きが世界観とマッチしているだけでなく、積み上げられた不思議や狂気じみた行動の数々がスパイスになっている漫画でした。
放課後ひみつクラブのあらすじ
【ネタバレ注意】放課後ひみつクラブを読んだ感想
著者・福島鉄平の漫画
現実から逸脱した世界観が魅力の漫画
学園漫画やアニメではお馴染みの生徒会と風紀委員。
その肩書きをつけるだけで、キャラクターが完成するといっても過言ではありません。
他校との連絡や、部費などの予算管理。
書類作成などの事務職を完璧にこなしていますけど、普通に考えたら大人の仕事なんですよね。
現実とは乖離した設定。
日本においては、学校生活を経験していない人は少なく、現実的な目線で物語を読みがちになってしまいますけど、こういうフィクションがキャラクターや物語の幅を広げてくれるんです。
生徒会と風紀委員の二大組織に次いで、新聞部もそのひとつ。
個人情報を隠し撮りし、スクープと題して校内新聞を書く悪魔的所業は、現実では絶対に許されないけど、物語のなかでは曲者としてキャラが立っていますよね。
放課後ひみつクラブは、そのタイトルからてっきりパパラッチ的な新聞部が描かれる学園漫画を想像していましたが、全然別物で驚きました。
思っていたより重大な出来事がキャッチ―に描かれる
ヒロインが不思議ちゃんで、キャラが濃いのは間違いじゃないんですけど、都市伝説や陰謀論に傾倒している電波系かと思いきや、そうではありません。
しっかり者、もしくは天然ドジっ子な印象を与えるお嬢様風な姿で、ハチャメチャな言動を繰り返す。
放課後ひみつクラブは、この読者の想像からズレるのが抜群に上手い漫画なんです。
学校の七不思議とか、桜の木の下でなんちゃら伝説的な……。
話の導入はめっちゃ浅くてギャグ漫画っぽいのに、根幹となる部分はしっかりしていて、だけどオチはそんな終わり方すんの?ってくらい雑なんですよ。
というのも、放課後ひみつクラブの目的は、秘密を暴いて正義の味方になりたいのではなく、誰も知らない秘密を知る優越感に浸ること。
これが、唯一無二の世界観を生み出しています。
福島鉄平さんの可愛らしい絵柄との親和性もめちゃくちゃ高くて、めっちゃいいんですよ!
学園の中でクローンとか地下室とか催眠とか。
話の導入からは想像できないほど壮大な秘密がそこにあるし、事件性ありまくりだし……。
このタイプの漫画でそんなのが出てくるとは思いませんでしたし、何もなかったかのように次の秘密に話が切り替わるから、おぉ……ってなります。
このアンバランスな感じに狂気を感じて、それがクセになっている読者も多いのではないでしょうか。
何も起こらなくていいし、何か起こったら面白いし。
どう形容すればいいのか分からない凄さがあるコメディ・ギャグ漫画でした。
変な世界観の漫画が好きな人におすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてください。
【最新刊】放課後ひみつクラブ3巻の発売日
- Q放課後ひみつクラブ3巻の発売日はいつですか?
- A
2023年10月4日発売です。
【無料】放課後ひみつクラブを試し読みする方法
- あやかしトライアングル
- 2.5次元の誘惑
- 魔都精兵のスレイブ