正直、学園ラブコメ系の漫画はストーリー展開やイベントがほぼ固定なので、ヒロインの可愛さを楽しむものであって、面白いから読むものではないと割り切っていました。
読めば読むほど、目新しさよりも、あぁそういう感じねってパターンの積み重ねで、やっぱり大人になったら卒業しないといけないジャンルなんだなって半ば諦めていました。
さて、今回紹介するその着せ替え人形は恋をするは、そんな自分にとって、久々に刺激を与えてくれるような斬新な設定でありながら、糖分過多な激甘っぷり！！
雛人形の頭師という聞きなれない、知的好奇心をくすぐられる職業を志している男子高校生が、コスプレをしたいけれど不器用すぎて挫折していたギャルを大変身させるラブコメ漫画です。
【PR】無料でその着せ替え人形は恋をするのアニメを視聴する方法
その着せ替え人形は恋をするのあらすじ
いつも友人の輪の中心にいるギャル系美少女、喜多川海夢。
クラスメートの五条新菜は、彼女を“別世界の人間”だと思っていた。
雛人形の頭師を目指す新菜が、放課後被服実習室で作業していると、そこに現れたのは…まさかの…!?
二人のドキドキ山盛り☆コスプレ・スクールライフが始まる!!
【ネタバレ注意】その着せ替え人形は恋をするを読んだ感想
作者・福田晋一の作品
着せ恋の客観的な評価は？
話題になる前から多くの漫画賞にランクインしていましたが、2022年冬にアニメ化されたことで大人気ラブコメとなり、ギャルがヒロインの作品では頭一つ抜けた存在になりました。
期待を裏切らないコスプレ描写の丁寧な仕事ぶりに感嘆する
ラブコメ漫画で地味にキツイのは、表紙という一枚絵・静止画はめちゃくちゃ綺麗なのに、キャラを動かすと微妙に感じる作品がけっこうあること。
悪い意味でのギャップ。
表紙詐欺やん！とまではいかないけども、ね。
そんな心配無用なのが、今回紹介するその着せ替え人形は恋をするなんです！
自分は心の中で『そのビスク』って略していたんですけど、アニメ化で『着せ恋』が定着していてモヤモヤしたのは、ここだけの話。
表紙が綺麗でコスプレを題材にしているという点で、最初から期待値が高かったのに、それを裏切らないどころか、悠々超えていきました。
こういう知識が必要とされる漫画は、その道のプロが読んでも共感・納得できるか？素人が読んでも理解・楽しめるか？という両方の視点が必要とされます。
着せ恋はただコスプレをするのではなく、コスプレをさせる漫画。
ヒロインの可愛さよりも、重要なのは主人公の技術。
相当取材して、こだわって描いているのが読んでいて分かります。
雛人形の頭師×コスプレという意外性たっぷりな掛け合わせ
両親を早くに亡くし、雛人形を制作している祖父と二人暮らしの主人公・五条新菜の将来の夢は、祖父と同じ道である“頭師”になること。
コスプレをメインで描く漫画自体少ないのに、そこに雛人形の頭師という聞きなれない、何それと知的好奇心をくすぐる設定のマッチング。
毎日のように人形と向き合っている五条は、高校生になってもクラスの輪になじめず……。
幼い頃、とある女の子に「なんでわっちゃん男の子のくせに女の子のお人形好きなのよ！気持ち悪い！」と言われたことが尾を引いていて、消極的に生活していました。
そんな五条に「自分の気持ちは自分の為に言わなきゃダメだよ」と、説教してくれたのがギャル系の美少女・喜多川海夢で。
五条の海夢に対するリスペクトや、羞恥心はどこにいったの？というくらい大胆な海夢にドギマギする姿は、人前でこの漫画を読めないくらいニヤニヤしてしまいました。
不器用な海夢の願望を叶えるべく、五条はコスプレを手伝うことになるんですけど「コスってね推しへの想いを全力でアピれんのよ！すごくない⁉それってもう究極の愛じゃん」と熱量が凄い。
しかもアニメどころか、まさかの年齢指定ゲームの衣装を作ることになるの展開はかなり笑えます。
ラブコメの魅力だけでなく、コスプレ漫画としての面白さも巻を重ねるごとに増していくので、興味があるならぜひ読んでみてください！！
