ぶっちゃけた話、漫画の感想を書いたり、布教したりするときに「○○みたいな漫画だよ」とか「○○系のストーリーだよ」みたいな感じで類似作品を挙げるのが一番簡単なんですよ。
作者はそういう感想を嫌うかもしれませんけど、購読を迷っている人が一番欲しているのはあらすじ以上ネタバレ未満の情報だし、被っている要素が無い唯一無二の漫画ってほとんど無いですから。
ただ、今回紹介する児玉まりあ文学集成は、文学とマンガという近いようで遠いものが融合している、今まで読んだことが無い不思議な感覚に陥る、あまりにも独特な世界観を放っている恋愛漫画。
分かりやすく面白い漫画ではないんですけど、他にない切り口で描かれていて斬新だしクセになる、普段から小説を読んでいたり、マイナーな漫画を求めている人にブッささる漫画でしたよ。
児玉まりま文学集成のあらすじ
【ネタバレ注意】児玉まりあ文学集成を読んだ感想と内容紹介
作者・三島芳知が描いた漫画
児玉まりあ文学集成の作者・三島芳知さんは、レストー夫人やヴァレンタイン会議、衒学始終相談やガールズレコグニションを描いています。
独特な世界観と唯一無二の絵柄が魅力の漫画
今日のこれ読んで寝ろ漫画紹介は児玉まりあ文学集成!
なんかタイトル的に短編漫画集的なやつなのかと思ったんですけど、普通にシリーズ物でした。
児玉まりあ文学集成のあらすじには『児玉さんはまるで詩のように改行の多い話し方をする』と記載されているように、漫画を読んでいるというよりも小説を読んでいるような不思議な感覚になります。
脳の違う部分に刺激が入っているみたいな、マジで変な感じ。
エピソードも比喩やしりとり、疑問形に関するものなどかなり独特。
例えば児玉まりあ文学集成の1話目では「木星のような葉っぱね」とヒロインの児玉さんが呟くように「意味はなかった。でも今私が喩えたからこの宇宙に今まで存在しなかった葉っぱと木星の間の関係が生まれたの。言葉の上でだけ。これが文学よ」と話しているんですよ。
ね?小難しいけど、面白いでしょ?
比喩だけではなく、語彙力という話題からしりとりを延々と続けたり、疑問符という話題から新しい記号を考えたりと、着眼点がなかなかに斬新で面白いんですよ。
そして、児玉さんの遠回しで文学的な好意と、不思議な少年である笛田くんとのラブコメっぽい展開もある意味予想外の連続で、自分はここでのジャンルは恋愛漫画でいいかってなったんですよね。
それぞれのエピソードに参考文献があるストーリー構成の魅力
比喩の話ではアンドレ・ブルトンの溶ける魚。
しりとりの話ではオーギュスト・ブランキの天体による永遠。
記号の話では芥川龍之介の煙草と悪魔など。
それぞれの話に参考文献が記載されていて、これが文学との融合と話す所以。
ここまで参考文献がちゃんとある漫画って自分は初めてみました。
読んでいくうちにストーリーの奇抜さだけではなく、キャラクター自体に謎と魅力を感じるようになっていきます。
ただ万人受けする漫画ではなくて、尖っている漫画やオリジナリティ溢れる漫画が好きなあなたに超おすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてください!
【最新刊】児玉まりあ文学集成3巻の発売日
- Q児玉まりあ文学集成3巻の発売日はいつですか?
- A
2021年7月29日に発売です。
【無料】児玉まりあ文学集成を試し読みする方法
児玉まりあ文学集成はリイド社が運営しているトーチwebで第5話まで無料で読めますよ!
最後にこれを読んだことがあるなら相性がいいよ!って漫画を紹介したいと思います。