実際に見える人からすると、ホラー映画や怪談でよくいる血みどろの女とか、落ち武者とか、化物みたいな幽霊なんてほとんどいないらしい……。
幽霊が現世に留まれる時間には、タイムリミットがあるんじゃないかという説があるんですけど、そういう話って聞いてるだけで楽しいですよね。
最近の心霊系Youtuberの映像は非常によく出来ていて、本物か偽物かなんてもはやどうでもよくなるレベルで怖いから、視聴していて背筋が凍ります。
さて、今回紹介する見える子ちゃんは、普通のホラー漫画みたいに恐怖心を煽るような話ではなく、霊感があるだけのごく普通の女子高生のリアクションを楽しむ微ホラー漫画です。
ホラー耐性がある人にはコワい!となる漫画では無いけれど、化物の不気味で気持ち悪い造形はすさまじく、それがヒロインと見えていない人との温度差を生み出します。
まさに微ホラーという言葉がピッタリの漫画でした。
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見える子ちゃんのあらすじ
【ネタバレ注意】見える子ちゃんを読んだ感想
既存の作品とは一線を画す新感覚を味わえる漫画
見える子ちゃんはホラーコメディ漫画。
霊感がある主人公が化物と戦うわけでも、成仏させるわけでも、事件を解決するわけでも、ラブコメするわけでもないという既存のホラー漫画とは一線を画す存在です。
ヒロインのリアクションをただただ楽しむ。
周囲との温度差がめちゃくちゃ面白いんですよ。
なんというか、自分の中にあるサディスティックな部分を掻き立てられるんですよね。
やっぱり、ホラーって怖がってる人を見るのが一番楽しいじゃないですか。
ホラーコメディとはいっても、泉朝樹さんが描く霊は化物じみた造形に近くて気持ち悪い。
自分はホラーが好きなので大丈夫ですけど、耐性が無い人には多分無理なレベルだと思うので、そこは注意が必要かなと思います。
霊が出てくるタイミングとリアクションが抜群に上手い
幽霊のほとんどが、生きている人間と変わらない姿をしているとはよく聞く話ですが、こんな姿のヤツが強制的に見えてしまうとしたら、霊感なんてなくて良かったと心底思います。
見える子ちゃんは主人公の女子高生・みこが、恐怖心を押し殺しながら、全力で気付かない振りをする様子が描かれていくんですけど、霊が出てくるタイミングが本当に絶妙なんですよ。
布団をめくった瞬間。
洗顔後に目を開けた瞬間。
路地裏に入った瞬間などなど。
無意識に視線を向けた先にいるみたいな……。
思考停止するだろってタイミングでの登場がマジで怖い。
読んでいて、気づかれたら負けというみこの緊張感が伝わってきます。
1話完結型と思いきやストーリー仕立てで描かれている
見える子ちゃんを読んでいて驚いたのが、1話完結型という短編集みたいな構成じゃなくて、ちゃんと伏線があったり、ストーリーができているということ。
当たり前じゃんと思うかもしれませんが、こういう漫画って出オチ感が強いというか、読者が慣れてしまって2巻以降はもうつまらないと感じることってけっこうあるんですよ。
ですから、この手の漫画で続きはどうなるんだって感覚を味わえたのはけっこうな衝撃でした。
こういう意外性のある話の構成だから、マンガ賞にランクインしたり、アニメ化に繋がったんでしょう。
みこの親友のヤバすぎる生命力とか、霊能者を目指している同級生とか、3回まで守ってくれる神様の存在とか、巻を増すごとに面白くなっていきます。
ホラゲーとか心霊映像が普通に見れるという人にはオススメなので、興味がある人は読んでみてもいいのではないでしょうか。
【最新刊】見える子ちゃん11巻の発売日
- Q見える子ちゃん11巻の発売日はいつですか?
- A
2024年10月23日に発売です。