山でひとり、焚火の前で、ちょっと高めの肉を食べながら、ビールを飲む。
いつか挑戦したい趣味のひとつにソロキャンプがあるんだけど、守るべきルールやマナーとか道具のことなど、事前に知っておかないといけない情報は多いですよね。
さて、今回紹介するふたりソロキャンプは、孤独を愛するソロキャンパーのおっさんが、つきまとってくる女子大生にいちからソロキャンプを教えることになるアウトドア漫画。
キャンプ漫画で一番有名なゆるキャン△が、万人の興味を引くパンフレットみたいな漫画だとするなら、ふたりソロキャンプは大切な知識を与えてくれる参考書みたいな漫画でした。
ふたりソロキャンプのあらすじ
【ネタバレ注意】ふたりソロキャンプを読んだ感想
2巻の読後からヒロインの印象が回復した漫画
正直な話、1巻を読み終わった時点で、続きを購入するのをやめようかガチで悩んだんですよね。
ヒロインがうざすぎて、けっこうキツかった。
漫画はフィクションだと、現実とは分けて考える自分でもそう思うのはなかなか無いですよ。
結果から言うと、主人公が読者の感情を全部代弁してくれており、著者が読者がどう感じるかを予測できているのが伝わったので読み続けられました。
ふたりソロキャンプは孤独を愛するソロキャンパーのおっさんと、アウトドア初心者の女子大生が近距離で、あくまでソロキャンプをしている漫画。
おっさんの世界観を邪魔した挙句。
脅してキャンプを教わろうとする姿勢がヤバい。
フィクションだと、物語の導入だと理解していても、マイナスな感情が読後まで残ってしまった。
ただ、2巻まで読めばさすがに慣れます。
厳さんのツンケンした雰囲気も柔らかくなりますし、雫も自分の言動に反省するので……。
アウトドアの技術だけでなく、趣味を愛する者にとって大切なことを語ってくれる漫画なので、2巻までは頑張って読んでほしいですね。
男臭い世界観とアウトドア初心者向け講義の融合
アウトドア漫画で評価が高い作品といえば、ゆるキャン△や山と食欲と私、ヤマノススメなど女の子を主人公に描いている作品が多い印象があります。
いっぽうで、ふたりソロキャンプの主人公は樹乃倉厳という筋肉質なおっさん。
彼が独りの世界を楽しんでいたところに迷い込んできたのが草野雫という女で、勝手に厳のことを師匠と呼びはじめる。
男臭い世界観を期待して購入した読者にとって、ヒロインの存在はめちゃくちゃうざいと感じてしまいますが、そう思っているのは厳も同じ。
「独りは気楽だが独りである責任もつきまとう。その責任を負えないヤツにソロをやる資格はない‼」
厳しくも正しい言葉。
読者の気持ちをちゃんと代弁してくれるから、2巻以内でヒロインへの悪感情が割とスッキリします。
それだけではなく「ソロは責任も独り占めなら楽しみも独り占めなんだ」と、雫にソロキャンプの魅力も教えてくれるわけです。
雫がキャンプ飯の魅力を教えてくれる
厳が経験や道具の知識を丁寧に教え、雫は得意な料理を振舞うギブアンドテイクな関係性。
無骨な男だけでは成立しない、オシャレなキャンプ料理を雫がつくってくれるんですけど、これがまたとんでもなく美味しそうなんですよね。
ふたりソロキャンプは珍しくもヒロインにうざいと感じた漫画でありながら、買い続けることを決めた漫画でした。
それは、キャンプの知識を細かく描いている作者の力量であり、おっさんがうまそうに料理を食べて、楽しそうに趣味の時間を過ごしている雰囲気がいいからこそ。
ふたりの距離感がどう変化していくのか。
お互いが夢に向かって前進する姿もまた魅力。
アウトドア漫画に興味があるならおすすめなので、ぜひ読んでみてください。
【最新刊】ふたりソロキャンプ18巻の発売日
- Qふたりソロキャンプ18巻はいつ頃発売ですか?
- A
2024年7月23日発売予定です。