イギリスの登山家であるジョージ・マロリーの「なぜ山に登るのか。そこに山があるからだ」という言葉は、多くの分野で流用されていて、登山のとの字も知らない一般人でも知っている名言だと思います。
さて、今回紹介する山を渡る-三多摩大岳部録-は、未踏のルート攻略に憧れる登山ガチ勢の上級生が、部の存続をかけて新入部員に登山の楽しさを布教する、初心者にもやさしい本格登山漫画。
年々、アウトドア漫画は増えているけど本格的な登山を描いた漫画はまだ少なくて、まだ山を知らない君へと帯に書いてあったように、基本から中上級者向けまで山の魅力を色々な角度から楽しめるアウトドア漫画でした!
山を渡るのあらすじ
【ネタバレ注意】山を渡るを読んだ感想と内容紹介
作者・空木哲生が描いた漫画
山を渡るの作者・空木哲生さんは鴨の水かきやスナップガールを描いていました。
ガチじゃんって空気感を味わえるアウトドア漫画
今日のこれ読んで寝ろ漫画紹介は山を渡る!
登山ってアウトドアの中でも最上級に敷居が高い趣味があります。
ジョージ・マロリーの「なぜ山に登るのか。そこに山があるからだ」という感覚が、生まれたときから身についていないと辿り着かない趣味って気がするんですけど、余生の趣味で登山を選ぶ高齢者とかスゴいっすよね。
最近のアウトドア漫画の傾向は、上級者が初心者に教える構図+趣味なんだから誰でもウェルカム精神の、分かりやすく言えばゆるキャン△みたいな漫画が主流になっています。
そんななかで、山を渡るは少し読んだだけで、ガチじゃんって空気感を味わえます。
たぶんこれは、他の漫画がどうこうじゃなくて、登山という趣味自体の危険性と緊張感が読者に伝わりやすいからだとは思うんだけど、かなり雰囲気のある漫画だなって印象を受けました。
さて、本作は三多摩大学の新歓オリエンテーションから物語が始まり、山岳部の草場透、金田良雄、黒木世都子の3名は廃部阻止のためになんとしても新入部位を確保しようとしている状況。
というのもこの山岳部は、ピクニックやハイキングを楽しんでいるわけではありません。
未踏に憧れ、崖を登ることもしばしばある、ガチの登山者集団なんです。
そんな登山に命を預ける道具の値段がめちゃくちゃ高い。
つまり、廃部は登山ができなくなることを意味しています。
ガチ勢が登山未経験の素人に教える山の魅力
そんな山岳部に興味を持った新入生は運動未経験の南部と入間、山岳文学が好きな加賀という女性三名。
体力に自信がない、とても危険という不安を抱える新入生に「危険と困難は別物だ。山での危険は絶対避けなければならない。しかし、困難は挑戦し、乗り越えられる事を言う」と、金田は基本理念を伝えます。
危険と困難は別物って凄くいい言葉ですよね。
まずは山を知らないと始まらないということで、体力に自信がない後輩たちを引き連れて高尾山を登る。
重りを背負ってトレーニングしている先輩と、小雨でヘロヘロになっている後輩では山の感想も大きく異なります。
でも「山岳部で体験する山の世界は今まで3人が見た事もやった事もない、冒険だよ」という言葉に後輩たちは魅了されるんです!
後輩の視点では登山の基本を、先輩たちの視点では厳しい山の世界を知ることができる。
アウトドア漫画が好きなあなたにはもちろん、本格的な趣味漫画を探しているあなたに超おすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてください!
【最新刊】山を渡る7巻の発売日
- Q山を渡る7巻の発売日はいつですか?
- A
2024年10月15日発売です。
【無料】山を渡るを試し読みする方法
山を渡るはKADOKAWAが運営しているカドコミで第1話まで無料で読めますよ!
最後にこれを読んだことがあるなら相性がいいよ!って漫画を紹介したいと思います。