最近のファンタジー漫画は、異世界転生とかチートスキルばかりで面白くないと感じているそこのあなたに朗報です。
いや、もちろん自分もなろう系を読み漁っていますし、テンプレな展開も大好物です。
でもね、そういう作品って「いいね」の一言で感想が完結してしまうんですよ。
心をくすぐるファンタジー漫画は、独自の職業や他にはない魅力を必ず持っています。
さて、今回紹介する白地図のライゼンデは、魔物が蔓延る大陸において、測量して地図に記すことで生活圏を広げてきたという歴史がある、測量士が主役のファンタジー漫画。
魔物化した人間を救う手段を求めて、はるか昔に滅亡した魔術師の王国を目指す、久しくなかった頑張れと応援したくなる開拓紀でした。
白地図のライゼンデのあらすじ
【ネタバレ注意】白地図のライゼンデを読んだ感想
画力はコマや構図によってバラツキを感じる
まぁこれは、漫画の面白さを損なうものでは無いですけど、電子書籍か紙で読むかの判断材料のひとつにはなり得るので、先述しておきます。
最初から画力を期待していない漫画はそもそも気にならないけれど、表紙が良すぎる漫画は期待値が高すぎる分、等身や構図の違和感って目立つんですよね。
戦闘描写は物語の序盤とはいえ味気なく感じる。
寄りの絵は問題ないけど、全身が入るような引きの絵は、違和感を覚えるコマがちらほら。
とはいえ、魅せるべきところはちゃんとキマっていました。
測量士と地図が物語の肝となる独自の世界観が魅力
経験上、絵がどうたらこうたらは、話が良ければ気にならなくなります。
じゃあ、白地図のライゼンデにそれだけの魅力があるのかと聞かれれば、自分はめちゃくちゃ面白い漫画になるポテンシャルを持っていると思います。
ファンタジーの定番の職業といえば冒険者。
もしくは、学園の教師か生徒の、三種類の初期設定を圧倒的に多く見かけます。
もちろんそれらの設定を使えば、なろう系の読者にハマりやすい物語をつくりやすいでしょうし、テンプレも豊富なので、大きく外れることも無いでしょう。
でも、そういう漫画って常に既視感がついて回るし、読後1週間後にタイトルやキャラの名前を憶えていないくらい印象に残らないんですよね……。
その点、白地図のライゼンデは測量士が物語の主役となる目新しさで、スタートダッシュから強い印象を与えることに成功しています。
未測定領域と呼ばれる人間が認知していない領域から魔物が生まれ、地図に記した場所はなぜか魔物が出現しないという……。
それ故に、土地の情報が全て記載されている地図は宝であり、それを書ける測量士が活躍する。
マインクラフトというゲームでは、暗闇から敵が出現するので、松明などで灯をともす湧き潰し作業を行うのが一般的となっています。
本作はまさにその感覚を物語にしたもの。
地形の変化をすぐに認識して対応しなければ、そこから魔物が湧いてしまう。
そして、魔に憑りつかれてしまった人間を救う方法は、まだありません。
死地へ赴く勇気ある若人たちを応援したくなる漫画
そう、これから冒険が始まるんです。
目的地は一夜にして滅んだと噂される、魔術師たちの亡国・アムステルム。
人類を救うヒントを求めて、死地へ飛び込むわけです。
それこそムー大陸とかアトランティスとか。
過去の文明に何があったのかを追い求める考古学的要素。
全貌が視えない物語のワクワク感とか、スリルって最高じゃないですか?
獣人に厳しい世界に負けない輝きを放つリタの魅力
あなたが獣人ヒロインを好きなら、白地図のライゼンデは絶対どストライクですよ!
表紙に描かれているリタが、まぁ可愛らしくて萌えます。
リタの羽耳も特徴的。
犬・猫耳ヒロインははよく見るんですけど、ミミズクのような羽角ってあんまりいないですよね。
この漫画もファンタジーでよくある獣人に厳しい世界観。
リタなんて獣呼ばわりされていて、読んでいてムカッとするんですけど、彼女は人類の運命を左右する天才的な測量士の素質を持っています。
特徴的な耳を活かした、音で地形を把握して測量する描写はマジでセンスを感じました。
誰も生きて帰らない片道切符の冒険。
命を懸けるだけの、自由と希望と真実と富がそこにある……。
王道ファンタジーが好きなあなたにおすすめなので、興味があるならぜひ読んでみてください。
【最新刊】白地図のライゼンデ2巻の発売日
- Q白地図のライゼンデ2巻の発売日はいつですか?
- A
2023年5月8日発売予定です。