東京オリンピックの正式種目として注目を集めたスポーツクライミング。
その内のひとつ・ボルダリングは、壁面に張り巡らされたホールドと呼ばれるカラフルな石を、その身一つで登らないといけない全身運動です。
課題をクリアするには、体勢を維持する筋力だけでなく、重心の移動や想像力も必要。
自分自身との戦いであり、ゴールしたときの達成感から、趣味にする大人が増えているとのこと。
さて、今回紹介するボルダリングは、プロを目指す学生が主人公ではなく、仕事帰りや休日の趣味としてボルダリングジムに通う大人たちをゆるりと描く漫画です。
最近運動不足気味な自分が、近所にボルダリングジムってあるのかなと検索するくらいには、好奇心をくすぐられるスポーツ漫画でした。
のボルダのあらすじ
【ネタバレ注意】のボルダを読んだ感想
作者・鬼頭莫宏の著書
競技シーンではなく趣味の世界のボルダリングが描かれる
ぼくらのも、なるたるも鬱アニメとして有名な漫画です。
自分はリアルタイムでアニメを視聴していた世代でもなければ、今さら見てみる勇気もありません。
その作者が描くスポーツ漫画ということで、人間関係とかどうなっているんだろうと、ビビりながら読み始めたんですけど、読んでいて楽しい大人の趣味漫画でした。
第1話のタイトルはボルダリングは○○○なスポーツです。
その後もこういう形式で、ボルダリングを体験したことが無いだろう多数の読者に紹介する、かといってガチガチな説明口調にならずに物語が展開されます。
取っ掛かりが小さいホールドに、薄い足場。
手が届きそうな位置にゴールがあったとしても、重心の動かし方をミスれば一瞬で落下する。
体勢を維持する筋力と柔軟性が必要でありながら、体重は少しでも軽い方が有利な個人スポーツ。
趣味といえども、自分との戦いに手を抜く人などいません。
壁に向き合い、何がダメだったのかを考え、次に繋げる。
上手い人ほど、挙動が静か。
派手さはありませんが、背中で語る大人のカッコよさが描かれます。
社会人女性が主人公だからこそ伝わる魅力がある
ボルダリングは使わない筋肉が無いと言われるほど、全身を使用するハードなスポーツ。
消費カロリーが高く、継続すれば確実に痩せます。
女性にとっては嬉しいですよね。
個人的にグッと来たのは、ダイエット効果についてちゃんとした説明があること。
脂肪よりも筋肉のほうが重いから、見た目は痩せるけど体重は増える。
ダイエットの基本は基礎代謝を上げること。
一時的なものではなく痩せた体をキープするには、運動が必要不可欠だと指摘されてるのは、筋トレ経験者には嬉しいことです。
エッセイ漫画に近いシンプルな構成と読み心地。
久々に良いスポーツ漫画に出会ったと感じました。
【最新刊】のボルダ2巻の発売日
のボルダ2巻は2022年10月7日に発売予定です。