【君と宇宙を歩くために】普通のことが出来ないもどかしさを抱える彼らの眩しい友情が描かれる青春漫画

自分が簡単にできることが、相手にとっても当たり前にできると思うなと分かっていても、無意識のうちに求めてしまっているのが人間で、コミュニケーションの難しさ。

最近は昔と比べて、発達障害や鬱などの症状が周知されていて、そういう人なんだと認識されやすくなってはいるものの、どこまで許容するべきなのか判断に困るところです。

遅刻が多いとか、仕事のミスが多いとか、優しさではカバーしきれない状況は必ずありますからね。

さて、今回紹介する君と宇宙を歩くためには、普通のことができないもどかしさを抱えている男子高校生の眩しい友情や天文部での活動が描かれる青春漫画です。

同時並行で作業したり、臨機応変に対応したり、人混みが苦手な主人公に共感できる部分も多いだけでなく、出来ない自分を受け入れる勇気や宇宙になぞらえた表現がすごく心に響く漫画でした。

【無料】君と宇宙を歩くためにを試し読みする方法

まずはじめに君と宇宙を歩くためにに関する基本情報や、こういう作品が好きなら相性がいいよ！って漫画をいくつか紹介したいと思います。

君と宇宙を歩くためには講談社が運営しているマガポケで第2話（１）まで無料で読めますよ！

君と宇宙を歩くためにのあらすじ

【ネタバレ注意】君と宇宙を歩くためにを読んだ感想

普通に生きれるだけで幸運だと気付かされる漫画

普通ってもっとポジティブな言葉であっていいと思いませんか？

上を見過ぎたらキリがないのもそうですし、どこと誰と何を比較しているんだって話なんですよね。

いやいや、自分なんて普通ですよ。
その普通はネガティブな意味合いなっていませんか？
謙遜なんかしてないで、誉め言葉は素直に受け取ってください。
まぁ、それができたら苦労しないんですけど……。

悪い言い方をすれば上には上がいるし、下には下がいるんです。
君と宇宙を歩くためには、普段何気なく使っている普通という言葉についてとても考えさせられる漫画でした。

世の中には色んな人間がいるのを学べる貴重な漫画

子供の頃は大人ってスマートな存在だと思っていたんですけど、いざ自分がなったら精神年齢が大学生で止まったなって感じるし、常識が無い人ってゴロゴロいるじゃないですか。

他人から見たら、自分だって常識が無い部類に属しているのかもしれませんし、普通に生きるって意外と難しいことなんですよね。

発達障害とか自閉症とか対人恐怖症とかうつ病とか。
コミュ障なんて特にそう。
自分はそういう言葉を認知しているから、そういう人もいるんだって受け取れますけど、情報のアップデートが出来ない世代の人たちのなかには、未だに精神論でどうにかなるって思っている人がいます。

もちろん、優しさではどうにもならない、ときには厳しく接しないといけない場面も出てくるでしょうけど、事前知識があれば、言葉遣いに気をつける余裕がうまれます。

いわゆる、アンガーコントロールってやつ。
少なくとも相手がどういう人間かを知っていれば、なんでこんなことも出来ないんだって瞬間的な怒りは沸きにくくなりますよ。
他人に興味を持つことは、ゆくゆくは自分のためにもなるんです。

君と宇宙を歩くためにではそういう普通に生きるのが難しくて、もどかしさや恥ずかしさを抱えて生きている男子高校生が描かれる漫画です。

同時並行で作業したり、臨機応変に動いたり、人混みが苦手な宇野は、いざというときに動けるように日常生活のルーティーンからバスの乗り方までをまとめた、命綱とも呼べるメモ帳を持って生活しています。

分からないことがあるときの状態をひとりで宇宙にいるみたいだと表現し、そんな宇宙を歩くためにテザーをつくったと話す、主人公の言葉や工夫して生活している姿勢が胸を打つんです。

出来ないことを認める勇気と成長に感動する漫画

自分は不良を美化する漫画とかあんまり好きじゃないので、最初は君と宇宙を歩くためにの表紙を見て、購読するのをちょっと迷ってたんですよ……。

でも、読んで大正解だったと今は思います。

普通のことが出来ない宇野と、転校先で出会ったヤンキー高校生の小林。

彼もまた悩める子羊なんです。
頭が悪い自分に嫌気が差し、いつからか勉強から逃げてしまい、バイトをしても続かない日々を過ごしていたのですが……。

出来ないなら出来ないなりに工夫して生きている宇野に出会ったことで、小林はわからないと言える、ダサい自分を受け入れる第一歩を踏み出せるようになるんです！

感動を通り越して、もはや尊敬。
ごめんなさいと、分かりませんと言えない大人なんてごまんといますし、なんなら自分も難しいと感じています。

失敗した事実を認めるのはすごく恥ずかしくて勇気が必要。
即謝罪したほうが後のことを考えると楽。
格好つけてもなんもカッコよくはありません。
そんなことわかっているけど、これがまた難しいんですよね。

個人差はあると思いますけど、こういう漫画にありがちな、読んだ後にすっごい気が沈むとかそういうのもなく、しっとりと読めたことに一番驚かされました。

感動する系の漫画を探しているあなたにはもちろん、老若男女問わずおすすめな家族で回し読みできるような漫画なので、興味があるならぜひ読んでみてください！

【最新刊】君と宇宙を歩くために2巻の発売日