netflixなどの動画配信サービスの普及によって、自宅でいつでも映画を観れる環境になってしまったため、わざわざ遠い映画館に足を運ぶことが億劫に感じるようになった。
今回紹介する映写室のわかばさんは、主に旧作映画を上映している名画座と呼ばれる映画館で働く映写技師のお姉さんを描いた漫画で、古き良き時代を感じるような珍しい仕事内容に興味をそそられ、映画館の空気間を味わいたいなと思わせてくれる作品。
映写室のわかばさんのあらすじ
絶滅危惧種の名画座「ニュー映劇」で働くわかばさんは、塩対応な映写技師のお姉さん。
狭くて暑い映写室で黙々とフィルムを回す彼女をひそかに見守るファンは多くて……?
ネタバレ注意!映写室のわかばさんを読んだ感想
映写技師という風情がある職業系漫画
デジタル化の波によって、映画館に足を運ぶ、レンタルするという行為から、動画で見るというサービスに変わりつつある今の時代。
旧作を主体に上映している名画座はもちろん、フィルムそのものを使わなくり、映写技師という職業自体聞きなれないものとなった。
映写室のわかばさんはそんな絶滅危惧種の名画座・ニュー映劇で、映写技師として働くクールな女性を描いた貴重な作品だ。
機関銃みたいな轟音を鳴らす機械を操り、淡々とフィルムを回す。
作品の画面比率によってレンズや部品を変えたり、20分ごとに二台の映写機を行ったり来たり、片方が終われば掃除してフィルムをセットするなど、地味で細かい作業が長々と続く大変なお仕事。
人前ではクールだけど実は表情豊かでそのギャップが凄く良い
映写室のわかばさんは、映写技師を描くというよりも、働いているわかばさんとお客さんたちの関係性を描いているもので、職業をもっと深堀してほしい派の人たちには物足りないかもしれない。
クールで淡々と仕事をこなすわかばさんのファンは多く、常連客がふとした拍子にわかばさんの様々な表情に気づき、ドキドキする。
ピンク映画の舞台女優が挨拶に来るというエピソードでは、思春期の男子のごとく食い入るように映画を観るわかばさんが描かれていて、その表情にはグッときた。
物語は2巻完結とコンパクトにまとまっていて、とても読みやすいので、ラブコメが好きとかキャラクターが魅力的な漫画が読みたいという人にオススメです。
映写室のわかばさんを無料で試し読みする方法
映写室のわかばさんはMAGGardenが刊行している漫画誌・月刊コミックガーデンで連載されていたので、マグコミより無料で第2話まで試し読みできます。



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