自分は漫画にランキングをつけるなんて無粋。
どれも面白かったでいいじゃん!
という主義なんですけど、こいつは5本の指に入るくらい好きだわってなった漫画があります。
今回紹介する図書館の大魔術師は、司書が物語の主軸を担う王道異世界漫画なんですけど、これがもう最高にカッコいい漫画でした。
ファンタジーにおける勇者や騎士と同じように、英雄的職業である司書が本を護るために活動するという冒険譚なんですけど、画力・セリフ・構成という全てがハイレベル。
図書館の大魔術師のあらすじ
【ネタバレ注意】図書館の大魔術師を読んだ感想
作者・泉光さんの漫画
原作の風のカフナは存在しないのか?
表紙に『原作・風のカフナ、著者・ソフィ=シュイム』と書いてあるから、ライトノベル、もしくは海外小説の日本語訳されたものが売っているだろうと思って探してみたけれど全然見つからない。
単行本の最後には発行者や印刷所などの権利が書いてある欄が存在します。
原作者の名前も普通だったら記載されるんですけど。
図書館の大魔術師は泉光さんの名前以外記載されていません。
どうやら風のカフナは架空の小説。
表紙から遊び心というか。
本に対するこだわりが伝わってきます。
しかも、巻数が進むと更なる驚きが待っているんですよね。
司書が主役の冒険譚という斬新なファンタジーに魅了される
主人公は幼少期に差別されていて、誰でも使用できるはずの図書館の立ち入りを拒否されているという困難な環境で生活していた。
その状況を良しとしないのが、英雄的職業であるカフナ。
火事・泥棒・害獣・そして戦争というあらゆる敵から書物を護るために活動している存在です。
ファンタジーにおいて魔導書は必須アイテム。
それを守る存在に着目するって面白いですよね。
図書館の大魔術師1巻では、弱虫な少年である主人公が、セドナというカフナに出会うことで変わっていく、壮大な物語のきっかけが描かれています。
主人公が特別な存在であるという片鱗は描かれながら。
周囲の力量に圧倒され、そこからどう成長するのか?
というストーリー構成だからこの漫画は面白い。
言葉の力強さやカッコよさがハンパない漫画
本を題材にしている漫画というだけあって。
「振る舞いとは思考から始まる。思考は次に言葉に変わり言葉は行動に、行動は習慣に、習慣は性格に、性格はやがて運命に変わる」
というようなカッコイイ言葉が随所にみられます。
個人的には「物語の主人公はいつだって他の人とは違う。それってすごく特別でカッコいいことだと思うけど?」や「この日この時が運命だった。そのほうがずっと素敵だろ?」というセドナの言葉がめちゃくちゃ好き。
正直、何でこれが漫画賞にランクインしないのか不思議です。
水面下で物事が動いているような静かなストーリ構成。
キャラクターのかっこよさが段違いの王道異世界漫画でした。
図書館の大魔術師を無料で試し読みする方法
図書館の大魔術師は講談社から刊行されている漫画誌・good!アフタヌーンで連載中なので、コミックDAYSより無料で1話試し読みできます。