この記事では2021年10月よりアニメ化された大人気美術漫画『ブルーピリオド14巻』のネタバレ注意な見どころを紹介します。
13巻ではノーマスクか美大かの選択や、モモや八雲のルーツに触れる広島旅行が描かれました。
その続きとなるブルーピリオド14巻では、八雲とモモと鉢呂がどのようにして出会ったのか、彼らの関係を繋いだ真田という人物、そして八雲の生い立ちについて描かれていきます。
ブルーピリオド14巻のあらすじ
【ネタバレ注意】ブルーピリオド14巻を読んだ感想
具体的な金額の話が作家として生きる厳しさをものがたる
芸術は金持ちの道楽と揶揄されるけど、まぁそう思います。
そんなことないよと心の天使がなんか言ってますけど、その道に進むかどうかを決める際に実家が太いかどうかは最重要事項でしょう。
もちろんなかには、好きだからという一心でバイトを掛け持ちしながら、心身を削って生活している人もいると思いますよ。
でも、修羅の道だと目に見えて分かっている状態で突き進む覚悟を持てる人ってまぁ少ないでしょうし、自分には絶対に無理だからこそ尊敬できますよね。
そういう世間の目があるからこそ、芸術の扉は万人に開いていると語るうえで、芸術漫画において八雲みたいなキャラクターがいるのってマジで重要だと思います。
ブルーピリオド14巻ではコンテストの話題から物語が進んでいくわけですけども、具体的な金額の話が出ることで、作家を目指す卵たちの大変さがより伝わりました。
材料費は当然として、出品料と配送料。
これは言われてみればそうだよねって話なんですけど、そこまで想像できていませんでした。
作品が大きければ大きいほど運ぶのは大変になる。
破損したときのために保険をかけて、美術品専門の配送業者に頼むなら費用は10万を超える……。
プロになる前にこれだけの出費をして、リターンが何もない場合があるってエグい話ですよね。
今の自分のことしか考えていなかった八虎が、将来の自分を想像しながら描く作品がどのようなものになり、どういう結果、そういう物語になるのかとても楽しみです。
八雲の生い立ちや美術と真田との出会いが描かれる
さて、ブルーピリオド14巻のメインは八雲という人物について。
良くも悪くも世間一般的な母親像を放棄した人物の下で育った八雲の半生はある意味、想像通り。
そんな彼はバイト先の先輩と喧嘩してボコられた日に、画家のメンヘラ女に拾われたことをきっかけに美術と出会い、のちに美術の予備校で真田と出会います。
この真田という女性に八雲はライバル意識を持っていたと思います。
予備校に在籍しながら個展を開く姿に、自分の時間を全て絵に費やせたらと、金持ちに対して嫉妬しますが、彼女は八雲と同じく全てを自費で賄っている苦学生でした。
自分と同じ境遇にいながら、自分より前を走る存在。
そんな彼女にバイト先を紹介されたのがモモの先生役で、社会人時代の鉢呂と出会うわけです。
真田の人物像が鮮明になると、彼女が亡くなっている事実があまりにもしんどいですよね。
広島編が終わったら彼女が描かれることはもうないんですよ。
眼鏡キャラ好きにはあまりにもキツイ回想編でした。
美術品の価値ってなんなんですかね?
真田の死亡後に彼女の作品の価値が高まったのに対して嘆いていましたけど、ハッとさせられました。
作品がこれ以上生み出されることは無いから、価値が高まるのは当然のことではあるんですよ。
でも、たしかにそれって作家に対して失礼な現象ではあるよなって、反省すべき点がありました。
真田がなぜ亡くなったのか?直接的な死因は描かれていないので、それは次回かな?
ギャラリーと揉めそうな予感がありますし、読むのが怖い展開がまだまだ続きそうですね。
【最新刊】ブルーピリオド15巻の発売日
- Qブルーピリオド15巻の発売日はいつですか?
- A
2023年11月22日発売予定です。