これほどまで、タイトルに何を書けばいいのか迷ったのは初めでかもしれない。
この記事では、ヤングアニマルで連載中の将棋を題材に人間ドラマを描いた漫画『3月のライオン15巻』のネタバレ注意な見どころを紹介します。
14巻ではハチミツとクローバーとのコラボが描かれていましたが、3月のライオン15巻では久しぶりに零くんの心をのぞくような重い描写から温かい展開となっていきます。


先生の言葉が本当に優しい…
3月のライオン15巻のあらすじ
ひなたの待つ駒橋高校の文化祭にぎりぎりで間に合った零。
後夜祭のファイヤーパーティーの中で、ついに零からひなたへある思いが伝えられる。
出会ってからの日々や思い出が心に浮かんでは消える時間。
そこでふたりの間を行き交う思いは――。
一方、棋戦シーズンも真っ盛りを迎える。
「天才」に異様な嫉妬を燃やす「元天才」の中堅棋士、重厚な棋風に経験という厚みを加えたベテラン棋士、対局するは一筋縄ではいかない相手ばかり。
盤を挟んだ相手との静かなる対話を通して、己自身とも向き合う零。振り返るこれまでの道のり、そして感じる成長とは…。
「羽海野チカの世界展」の来場者特典で配布した幻の「13.1巻」に収録された「あかりの銀座物語」も収録!銀座に集う人たちが紡ぐあたたかい物語です。
ネタバレ注意!3月のライオン15巻を読んだ感想
3月のライオン15巻の特装版
毎回、実用的な商品が付属してくる3月のライオンの特装版、今回の15巻には2020年度のスケジュール帳が付属します!
ひなちゃんに想いを伝える零くんが描かれる
3月のライオン15巻は文化祭の続きから描かれていく。
駒橋高校の文化祭になんとか間に合った零くんは、ひなちゃんの話を聞きながら、残り少ない時間を満喫する。
時間が流れ、後夜祭の『ファイアーパーティー』では猫耳姿のひなたちゃんと一緒にいるところを後輩に「こんな可愛い彼女がいたなんて!」「せんぱいの裏切り者!」とからかわれたりするのだ。
そんな状況に照れながら否定するひなちゃんに零くんは「ちがわないよ、というか違わなくなりたい」とついに想いを伝えるニヤニヤしてしまうような展開になるのだ。(というかいままで伝えて無かったっけ?という感じだけど)

その後に具体的な描写があるわけではないけど、詩的なモノローグが素晴らしい雰囲気でした。
将棋で壁にぶちあたる零くんが描かれる
3月のライオン15巻で描かれる対局は零くん対元天才・野火止あづさ六段と、その師匠・田中太一郎七段。
将棋をまったく理解していない自分でもこの漫画を読み進めることができるのは、言葉であったり、キャラクターのエピソードが重厚だから。
あづさ六段の『だけど俺はっ棋士なんだよ!』という魂の叫びや、田中太一郎七段の渋い雰囲気は本当にたまらない。
そしてそんな強敵たちとの対局を重ねるにつれて、零くんは真っ暗な部屋に到達するようになってしまう。
それは自分自身の弱さ。
相手の仕掛けに対して、自分が答えを持っていない、アウトプットの量に対してインプットが追いついていない状態になってしまう。
だが、今までの零くんとの違いは、一人ではないこと、そして大切な人・場所に気づいているという確実に成長していること。
零くんがこの壁をどう乗り越えていくのか、ひなちゃんとの進展はあるのか…16巻を楽しみに待ちたいと思う。
3月のライオンの読者におすすめの漫画


