今、人気がある漫画って何ですか?
って聞かれたら、頭に思い浮かべるのは派手な戦いがあるバトル漫画とか、展開がめまぐるしく変化するラブコメ漫画とか、流行に乗っかった異世界転生漫画のどれかだと思います。
でもね、穏やかでゆっくりと時間が流れるような日常系漫画も凄く良いものですよ。
さて、今回紹介する青の島とねこ一匹は、婚約者に逃げられて傷心中の主人公が、瀬戸内海の小さな島で女子高生一人と不思議なねこ一匹と同居生活をすることになる日常系漫画。
ヒロインの方言がめちゃくちゃ可愛いし、主人公とヒロインの関係性がどうなっていくのか、ゆっくりと流れる時間を気長に楽しむ作品なので、恋愛漫画が好きな人もハマると思います。
青の島とねこ一匹のあらすじ
【ネタバレ注意】青の島とねこ一匹を読んだ感想
作者・小林俊彦さんの漫画
瀬戸内海の小さな島を舞台に描かれる日常系漫画
ビルに囲まれた都会のスタイリッシュな雰囲気もカッコイイんだけど、田舎特有の空気感とか古民家に憧れる気持ちは、正直あるよね。
失恋をきっかけに都会の喧騒から離れ、大学時代の先輩を頼って、瀬戸内海の小さな島で教師をしながら生活することになった主人公の中村草太。
島に着いたら先輩が待っているはずだったが、なぜかそこには女子高生がいた。
自分の名前をよばれるも心当たりはなくて戸惑う草太に「ウチはずっと覚えとったです!草太くん……青です。白神雷太の娘です」と少女は名乗りました。
記憶にあるのは小さな子供。
10年間で成長した姿はまるで別人。
青ちゃんの案内で自宅まで連れていかれた草太は、先輩がいつ帰ってくるのかと青ちゃんに聞くのですが、返って来たのは「お父さん……どっか行っちゃいました」という衝撃の言葉でした。
自分はこういうギャルゲー的な、同居することになっちゃいました系の展開あんまり好きじゃないんですけど、青の島とねこ一匹に関しては不快感がないんですよね。
草太が恋愛で失敗した直後であり、教師という立場の二重でフィルターがかかっているからですかね。
もちろん、二人がそういう関係性に変化していく可能性はありますけど、ラブコメではなく恋愛漫画のように丁寧に描かれているので、これもまた不快感が少ない要因となっています。
女子高生と不思議な猫との穏やかな生活が描かれる
草太の先輩である白神雷太は日本画家。
島をでたりはいったりの自由気ままな生活をしていて、青ちゃんが心配な島人たちからは、東京から親戚がきたということで草太はやたら歓迎されています。
断れない状況から始まる青ちゃんと、まるで人間の言葉が分かるんじゃないかというくらい不思議な雰囲気を持っている猫との同居生活。
日常生活を送るなかでじっくりと展開される人間ドラマがとても魅力的に描かれています。
青ちゃんとそういう雰囲気に発展するかどうかも分からないし、草太がどんな失恋をしたのか、これからどんな出会いがあるのかも分かりません。
最近はこういうのを情報不足とかテンポが遅いって言われがちですけど、違うんですよね。
スローライフを描く漫画の独特な雰囲気や密度の高さはもっと評価されていいと思います。
瀬戸内海の小さな島という最高の背景を舞台に描かれるふたりの生活がどのような形になっていくのか、展開の早さを気にしないで読める漫画も、たまには良いもんだと思わせてくれますよ。
方言を話すヒロインが好みの人にはもちろん、日常系漫画が好きなあなたにおすすめなので、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
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