猫が登場する漫画にはずれは無い……多分。
この記事ではアニメ化された作品としても有名な『蟲師』の作者・漆原友紀が描く少し不思議なお仕事漫画『猫が西向きゃ』の感想や魅力を紹介します。
本作はフローと呼ばれる奇妙な自然現象を処理する職業系漫画でありながら、風景を愛でる漫画でもあるのだ。透明感ある作風が好きな人にぜひオススメしたい漫画です。


この落ち着いた雰囲気は完全に大人向けですね
猫が西向きゃ1巻のあらすじ
漆原友紀の最新タイトルは、フローと呼ばれる奇妙な自然現象を処理するフロー業者・ヒロタとアルバイトの智万ちゃん(見ため12歳、実年齢35歳)、そして“しゃちょう”(猫)が贈るストレンジなお仕事活劇!
三叉路が七叉路に増殖してたり、物体のカドがぜんぶ丸くなってたり、鏡の中に鏡反転の世界が生まれてたり。
そんな変な光景を見かけたら、それはフロー。
猫が西向きゃ1巻より引用
自然もときどき間違えるのだ。
ネタバレ注意!猫が西向きゃのストーリーや魅力
作者・漆原友紀さんの漫画
フローという奇妙な現象を処理する職業系漫画
物語は近藤智万という女性が市役所の紹介で広田フローという会社を訪れた場面から始まる。
会社名にある通りフローを処理する業者で、働いているのは広田という男性と猫が一匹。
広田は猫のことをしゃちょーと呼び、フローを見極める大事な相棒なのだ。
フローとは空間の浮動化のこと。
すべての物質はごく細かに絶えず不安定に動いているため、ときにバランスを崩して形を変えることがあると本作では説明されている。

どういうことだ?
普段は三叉路の道が七叉路に増えていたり、建物が丸ごと消えてしまったり、合わせ鏡のように異世界が何個も生まれてしまったりと、いくつもの超常現象がこの物語では日常的に起きているのだ。
フローの原因を探る大変な仕事
フローという現象には人の悩みや心理的なものが原因であることもあり、広田の仕事は関係している人物を探すという大変なものだ。
原因がすぐに分かるものもあれば、智万のようにまったく分からないものもある。

現在進行形でフローに関わっている?
そう、智万はバリバリの仕事人間だったが、ある日フローが原因で仕事を辞めざるをえなくなってしまったといい、そのフローとは12歳の少女への若返りだったのだ。
味のある風景の描写が本当にいい
漆原さんはあとがきで、カーブミラーやガードレールのさびとか、細い路地とかコンクリートの汚れとか現代の萌え風景をたくさん書ける漫画と語っている。
レトロ感やアンティークな物に魅力を感じるひとはきっとこの絵柄を気に入るだろう。
デジタル化が進み、シンプルな背景や絵柄が増えてきているなかで、この雰囲気は本当にたまらない!
猫が西向きゃ(最新刊)3巻の発売日
猫が西向きゃ3巻は2021年2月22日に発売予定です。
猫が西向きゃの出版社や連載誌



