漫画をたくさん買っていると、表紙から想像していた内容ではなかったけれど「これはこれで面白いじゃん」となる作品がある。
今回紹介するガイコツ書店員本田さんは、一見するとファンタジーな世界観で書店が描かれているのかと思うが、作者である本田さんのガチ体験談を元に、個性的なお客さんや、書店員の多忙な日々を描いたリアルなお仕事漫画。
ガイコツ姿や、他の店員さんの個性的な見た目に深い意味はないらしくて、普段お世話になっている書店に対して心の中で『いつもお疲れ様です』と唱えるくらい、優しくなれる漫画でした。
ガイコツ書店員本田さんのあらすじ
本田さんは戦う!! 業務と!! 絶版と!! マンガを愛する人々と!!
コミック売り場がこんなに笑える職場だなんて聞いてない!?
とある書店のコミック売り場から、マンガ愛をふんだんにこめた日報をお送りします。
ガイコツ書店員本田さん1巻より引用
ネタバレ注意!ガイコツ書店員本田さんのストーリーや魅力
作者・本田の漫画
ガイコツ書店員本田さんの作者・本田は、書店員を退職した後に、本格的に漫画家として活動し始めて『ほしとんで』という作品を描いています。
想像以上に忙しい本屋さんの日常を描いた職業系漫画
バラエティ番組で特集された漫画【キングダム】が全滅、付録目当てでVジャンプを大量に買うお客さんや、アニメ化や実写化に振りまわされる書店員たち。
仕事内容は接客・商品管理etc……そしてこの頃私が喰らう刺激は主にキャラの濃すぎるお客様によってもたらされていると本田さんは語っている。
毎日のように大量の新刊を本棚に並べ、逆に売れていない作品の返品作業や、レジや電話対応など、その忙しさがリアルに描かれていて、普段本屋で漫画を買っているだけに優しい眼差しでこの作品を読むことができた。

©MEDIAFACTORY/本田
外国人の接客に苦労する姿が描かれる
書店といっても店舗の広さや立地、企業によってもどこのコーナーに力をいれているのかなどが全然違くて、本田さんが勤めていた場所には外国人のお客さんがたくさん来たらしくて、言語が違う相手に対して接客する苦労が描かれている。
どこの俳優さん?というレベルのイケおじが、スマホ片手に「どこに行っても見当たらなくてね、娘に頼まれた本なんだけど……」と18禁の同人誌を探している。
外国のお客さんは堂々とした人が多いようで『BLコーナーでこんな堂々としてる人たち初めて見たよ!くそう美女どもめスタイル抜群か……ワイの知ってる腐女子とほとんど全部違う』と苦戦する本田さんの姿が面白おかしく描かれていた。

©MEDIAFACTORY/本田
自分の趣向か、世間の流行か、相手の好みに合わせるのか、また相手が格上の漫画好きだったらどうするかなど、漫画好きとしてはかなり共感できる描写が多い。
ガイコツ書店員本田さんの評価まとめ
2018年10月にはアニメ化されているガイコツ書店員本田さんは、3巻+1巻の計4巻で完結となっていて、これがどういうことかというと、3巻で完結させる予定だったのがアニメ化の影響で急遽連載が伸びたとのこと。
4巻では電子書籍についてや海外の書店事情など、現地取材をもとに描かれていて、どちらかといえばファンブックみたいなつくりになっていて評価が分かれるところだ。
とはいえ完結せずに打ち切られる作品が多いなか、全4巻にリアルな書店事情をこれでもかとつめこまれていて、漫画好きなら楽しめることは間違いないだろう。
ガイコツ書店員本田さんの出版社や連載誌
ガイコツ書店員本田さんはジーンピクシブで連載されていて、単行本はMEDIAFACTORYから出版されたので、書店で探すのならマキとマミや映画大好きポンポさんの近くにあると思いますよ。



以上、ガイコツ書店員本田さんの紹介でした