成人しても“大人のイメージ”がつきまとう飲み物といえばブラック珈琲。
この記事ではそんな大人に憧れる少年が喫茶店のマスターに想いを寄せる漫画『珈琲をしづかに』の感想や魅力を紹介する。

珈琲を題材にした漫画なんか?
自分もそう思って購入しましたが、読んでみれば珈琲を出している喫茶店……を営んでいるお姉さんの過去が気になって仕方がないラブコメ漫画でした。


まぁ1巻の時点ではラブコメとも恋愛漫画ともいえないですけどね
珈琲をしづかにのあらすじ
“大人”への憧れを抱く高校3年生の波多野貴樹は、長らく閉店していたはずの古びた喫茶店で、静かにカウンターに佇む年上の女性に心奪われる。
どこかはかなげな「しづ」と呼ばれる彼女が気になってその喫茶店・ユカリに通い始めた貴樹は、店を訪れるさまざまな客とのふれあいを通じて少しずつ“大人”というものを知っていく――。
少年と年上の女性が織りなすほろ苦いラブ×グロウアップストーリー!
ネタバレ注意!珈琲をしづかにを読んだ感想
作者・みやびあきのさんの漫画
高校3年生の主人公という珍しさ
“大人っぽい”という言葉があるがあるけれど、あれは成人してからも使われている気がする。
例えばファッションや商品のデザインなんかは特に…精神年齢が人によってマチマチなのは、それこそ大人になると顕著で、落ち着いた雰囲気の人に憧れる気持ちはなんとなくわかる。
本作の主人公・波多野貴樹は朝が弱く、妹の知沙希からは社会人の兄・正樹と比べて「体も中身も小っちゃいし」と、学校ではクラスの女子から「なんか波多野くんと同じクラスになってから学年間違ったかなってドキッとするの私だけ?」と言われるくらい背が低い。
大人に対する憧れは周囲からいじられやすい身長と高校3年生という設定からきている。
18歳になれば選挙権が与えられ、車の免許も取れるし、結婚もできる……大人扱いも子ども扱いも、都合のいい解釈をされるというそんな時期に、主人公は理想と現実に揺れているわけだ。
最初はキャラデザの可愛らしさと18歳という年齢設定に違和感があったものの、よくよく考えてみたら一番悩むのはこの年齢かとさえ思う。
大人に憧れる少年が気になっているのは喫茶店のマスター
そんな主人公・貴樹の理想像は12歳も離れている兄・正樹で珈琲を美味しそうに飲んでいる姿に憧れを持っていて、喫茶店というものに興味を持つ。
珈琲一杯で500円とかする世界。
お小遣いで通うには少々高め。
貴樹の家の近くには「死んだマスターの怨霊とかなんとか…事故で閉店したらしいよ」と幽霊喫茶とうわさされているお店・ユカリがあり、そこには着物姿で珈琲を入れる紫都香という女性がいた。
ただ、美しいお姉さんが淹れたからといって珈琲の苦みが消えるわけではない。
しかし、お客さんとの会話で紫都香さんに告白した健吾という男性や、事故で引退したというマスターの存在、ひっそりと涙を流していた紫都香さん……。
貴樹にとって気になることが増えていくのだ。
珈琲をしづかには主人公のキャラデザが可愛めで、本格的な珈琲を描いた漫画というわけではないが、ミステリアスなお姉さんが登場する・ラブコメ漫画が好きな人にはオススメだ。
珈琲をしづかに(最新刊)5巻の発売日
珈琲をしづかに5巻は2021年12月23日に発売です。
珈琲をしづかにを無料で試し読みする方法
珈琲をしづかには講談社が刊行している漫画誌・モーニングツーで連載中なので、コミックDAYSより無料で1話試し読みできます。


